今を代表するF1ドライバー3人が、今年のピレリタイヤに対して懸念を表明している。
まずは世界チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)。『Servus TV(セアヴスTV )』に出演したベッテルは、こう話す。
「問題は、タイヤ性能がガクッと落ちることなんだ。16周や17周したら、もうメタメタだよ」
ベッテルによると、これによって、10秒か「もしかしたらもっと」タイムが落ちるという。また、ピレリがデザイン変更を行って新しくタイヤを作り直すには時間が足りないともベッテルは語った。
フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)も、28日(月)にスポンサーのイベントで母国スペインに戻った際、『El Pais(エル・パイス)』紙へ「ハードタイヤの落ちは、ソフトと同じぐらい早いんだ」とコメントしていた。
ベッテルは、タイヤの変化に敏感なジェンソン・バトン(マクラーレン)のようなドライバーが性能低下でアドバンテージを得るかといえば、それは間違いと話す。
「問題はね、何周かしたらドライバーが何をしようがタイヤは終わっちゃうってことなんだ」
一方、タイヤの性能が落ちたときの様子をエイドリアン・スーティル(フォース・インディア)は、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌にこう話す。
「まるでツーリングカーに乗っているみたいだ。(あるいは)インターミディエイトを履いたときと似ている。運転の仕方を変えようとしてみたことがある。例えば、最初の20周を遅く走るとかね。それだけやっても、性能が延びるのは1周ぐらいかな」
「たぶん、みんな一斉にピットに入るだろう。それもひんぱんにね」
スーティルは、F1が受ける最初の影響を、ドライバー1人に割り当てられるドライタイヤの数量制限と予想する。1回のグランプリにドライバーが使用できるタイヤの数は制限されるが、決勝や予選にタイヤを残すため、フリー走行の走りが減るとして、スーティルは次のように加えた。
「タイヤが終わっちゃったら、テストも何もあったもんじゃない」