ピレリの2011年タイヤ、ならびに今後の開発プログラムは、ある特定のドライバーを念頭に置いたものではないとピレリは言っている。
昨年のブリヂストン・タイヤに苦しんだフェリペ・マッサ(フェラーリ)やミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)といったドライバーたちは、今年からF1のタイヤサプライヤーとなるピレリの登場を、より自分のスタイルに合ったドライビングでレースができるチャンスととらえている。
今までのところ、より強いフロントタイヤのグリップ感とオーバーステア傾向を好むドライバーからは、ピレリの特徴が好評と言われている。
しかし、ピレリのモータースポーツ責任者ポール・ヘンベリーは言う。「われわれは、ミハエル・シューマッハのような、特定のドライバーによるニーズを念頭に置いてタイヤを設計したわけではない」
ヘンベリーによると、シューマッハが最近バルセロナでレースのシミュレーションを行ったところ、新品タイヤに履き替えるために3回、ピットに止まったとのことだ。
「戦略担当エンジニアやドライバー本人にとり、今やレースはより大きな挑戦となっている」と、ヘンベリーは『Auto Bild(アウト・ビルト)』誌に語った。