フェリペ・マッサ「去年のミスは繰り返さない」

2011年04月06日(水)

フェラーリのフェリペ・マッサが、マレーシアGPに向けた意気込みを語った。

フェリペ・マッサ
「マレーシアGPについて話す前に、グスタボ・ゾンダーマンが亡くなって僕もとても悲しんでいることを言っておきたい。彼は先週の日曜(3日)、ストックカーのブラジル選手権であるピックアップのレースで事故に遭っていたんだ。彼のことはよく知っているし、僕たちの父親同士も友人なんだ」

「彼を失って僕もつらいし、彼のことや、悲劇に直面した彼のご家族のことを思っている。僕が今度の日曜(10日)にマレーシアでいい結果を残して、彼にささげることができればうれしい」

「開幕戦のあと、(故郷である)サンパウロに戻って数日を過ごし、ちょうどクアラルンプールに着いたところなんだ。サンパウロでは、家族や友人と有意義に過ごしたよ。(第3戦の)中国GP後は、しばらくヨーロッパが拠点になるからね」

「マラネロ(フェラーリのチーム本拠地)のエンジニアとは常に連絡を取り合っていて、金曜(8日)にクルマへ乗り込むときには、クルマが変更されていることに期待できると聞いている」

「スクーデリア・フェラーリ・マールボロでは、オーストラリアGPでのパフォーマンスや結果に誰も満足していない。なぜ期待していたようなレースをできなかったのか、そして今週末にどう戦えばいいのか確認するため、かなりの作業が行われてきた」

「第2戦が行われるここマレーシアでも、フリー走行が始まった段階では、まだ分かっていないことがたくさんある。メルボルン(オーストラリアGP開催地)とセパン(マレーシアGP開催地)を比べたら、明確な違いがあるからね」

「メルボルンの路面はあまり粗くなくて、気温も低めだったし、きちんとしたサーキットで、コーナーのタイプは違うと言っても、市街地コースのようなサーキットだからね。でもセパンは、気温がとても高くて真のレースコースなんだ。高速になる区間が多く、高速コーナーや切り返すようなコーナーもたくさんある」

「体にかかる負担の面でも違いは明らかだよ。アルバート・パーク(オーストラリアGP開催サーキット)は、体力的にはかなり楽で、レース後にも元気な状態でクルマから降りることができる。でもマレーシアでは、体内の水分が奪われて体重がかなり減るから、ともてキツいんだ。こういった理由から、僕たちのチームやクルマには、まったく違うパフォーマンスを期待できると思う」

「可変リアウイングについては、マレーシアでは面白くなるだろうね。今のところ、レース中はホームストレートでDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使える予定だけど、実際にはその裏側にあるもう1本のストレートの方が長いんだ。それに、追い抜きのチャンスもこちらの方が大きい」

「だから、DRSをホームストレートで使えるのかバックストレートになるのか、それとも両方になるのか、FIA(国際自動車連盟/F1統括団体)の最終決定を待っているんだ。正しい判断を下せば、ドライバーにとっても、観客にとってもレースがより面白くなるからね」

「個人的には、2本のストレート両方でDRSの使用を認めるのが最適な選択肢なのか確信が持てない。それでは追い抜きが簡単になりすぎてしまうからね。追い抜きを手助けしつつも、追い抜きが多くなりすぎないようバランスを取る必要がある」

「セパンでは、2本のストレートが連続しているから、前を走るクルマよりも速かった場合、1本目のストレートでは抜こうとしない可能性もある。できるだけ(前走車に)近づいて準備を整え、2本目のストレートで抜くということも考えられるよ」

「天候については、午後にどこかのタイミングで激しい雨が降るのは確実なようだね。これで面白くなる。これまで、僕はテストで1回しかピレリの雨用タイヤを使っていない。2月にヘレスでテストしたときのことだよ。きちんと理解できるほど走ることはできなかった」

「あらゆる可能性を想定しておかないといけないし、非常な高温や、雨が降った状態でタイヤがどんな反応をするのか、興味深い実験になるね。だから、メルボルンでは比較的楽なデビューを果たしたピレリにとって、とても重要な週末になる」

「ドライバーとして、暑いコンディションに対してできることはあまりないんだ。それに、きちんと体力面の準備を整えていれば、特にやることはないよ。これまでにはいろいろなことを試した。スタート前に冷たい水でレーシングスーツをぬらすとかね」

「でも、何をやったとしても厳しいレースになる。不快になる原因は暑さだけではなく、湿度も影響しているんだ。例えば、バーレーンでは気温40℃の中でレースをしたこともある。それでも、クルマの中では汗すらかかなかったよ。砂漠では、乾燥した暑さだからね」

「マレーシアでは、湿度の方が厳しいんだ。体内の水分を失って、体力や集中力が奪われることになる。どれだけ鍛えていても、このサーキットではほかの場所よりも苦しむことになるよ。少なくともその面では、ブラジルで過ごしたことが役に立つ。ブラジルもとても暑かったんだ」

「去年のセパンでは、雨が降った予選で戦略のミスを犯していた。それで僕は21番手スタートだったよ。レースでは7番手まで巻き返したけどね。同じようなミスをしないようにする。さっきも言ったように、セパンではあらゆることを想定しておかないといけない」

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