5月1日(日)にサンパウロで行われたインディカー第4戦。しかし、激しい雨によってレースが中断し、日没時間も迫ったことから、決勝は2日(月)に順延となることが決定。KVレーシングの佐藤琢磨は、3番手からレースを再開する。
今年のインディカーは、クラッシュが多発する荒れたレースが続いている。これには、レース再開時に隊列を2列にするようになったことも原因だと言われているが、第4戦のサンパウロも大波乱の展開となった。
レース直前に激しい雨が降ったことから、サンパウロの市街地コースは非常に滑りやすい状態に。そしてスタート直後の1コーナーで、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)、シモーナ・デ・シルベストロ(HVMレーシング)、ダニカ・パトリック(アンドレッティ・オートスポーツ)が多重クラッシュ。
このクラッシュの影響で、チャンピオン経験者であるトニー・カナーン(KVレーシング)は左手を負傷し、後方へ後退した。その後、6周目からレースは再開されたものの、再び1コーナーで多重クラッシュが発生。そして、すぐに再び雨が激しくなったため、レースは赤旗中断となった。
2時間以上の中断を経てレースは再開されたものの、クルマが巻き上げる水による視界不良や、日没が迫っていることもあり、安全面を考慮してレースは再びペースカー導入後、赤旗中断に。翌日2日の現地時間9時(日本時間21時)に、14周消化、レース時間残り1時間19分14秒という状態で再開されることが決まった。
なお、10番手からスタートしていた琢磨は多重クラッシュをうまくよけたため、2度目のペースカー導入時には4番手に浮上。そして、セーフティカー先導中に3番手を走行していたマイク・コンウェイ(アンドレッティ・オートスポーツ)がコース上にクルマを止めたため、琢磨は3番手に順位を上げた。
2日のレース再開時、コンウェイは1周遅れという扱いに。そのため、トップはポールからスタートしていたウィル・パワー(アンドレッティ・オートスポーツ)、2番手ライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)、3番手は琢磨になる。琢磨にとって、インディカーでの最高位は今季開幕戦の5位。琢磨が自己最高位を更新することも期待される。
クラッシュしたクルマも、周回遅れになっているものの、赤旗中断中にクルマを修復していたため、レースには参加する見通しだ。
レース順延決定までの様子。