F1に「エコ」は必要か?

2011年05月20日(金)

F1版ハイブリッドシステムとも言えるKERS(運動エネルギー回生システム)の導入や、2013年からの1.6リッター4気筒ターボエンジン採用など、「エコ」な路線に進んでいる近年のF1。しかし、F1にエコのイメージは必要ないとの意見もある。

F1最高権威バーニー・エクレストンは以前にも、2013年から導入される1.6リッター4気筒ターボエンジンでは、F1の大きな魅力になっているエンジン音が魅力のないものになってしまい、商業的なダメージが発生すると懸念していた。

そのエクレストンが再び、F1にエコは必要ないとして、次のようなコメントを残した。

「KERSはチームによって搭載したりしなかったりだ。KERSに手を染めたチームは、コストを抑えなければならないこの時期に1,500万ドル(約12億2,460万円)を投資している。そんな大金を費やしておきながら、いったいその目的は何か、誰も知らないんだ」

「もし追い抜きの増加に使いたいのなら、A1GPの例(レース中に数回、エンジン出力を高める“ブーストボタン”を使用できた)もある。ボタンを付けるだけだから、数百ドルもあればこと足りる」

「環境にやさしい技術を目指すなら、ツーリングカーだろう。それだったら意味を成す。レース車両は街で見かける車そのものだからね」

「F1をほかのスポーツと比べるのは悪くない話だ。例えば自転車ロードレースのツール・ド・フランスは、われわれより多量の燃料を消費する。ツールに帯同する膨大な車列を見るがいいよ」

「一番ガソリンを消費するのは、レースを見に来る観客だ。だからといって、レース主催者にチケットの販売数を10%減らせとは言えない」

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