F1 モナコGP、今年は抜けるのか?

2011年05月26日(木)

2011年F1第6戦モナコGPが26日(木)に開幕する。今年の注目は、コース上での追い抜きが可能なのかという点だ。

「オーバーテイク」と呼ばれるコース上での追い抜きは、F1に限らず、モータースポーツ最大の見せ場であり、ファンが最も熱狂する瞬間でもある。しかし、モンテカルロの市街地をガードレールで封鎖してコースを作るモナコGPは、コース幅が非常に狭いことや、曲がりくねっていることなどから、例年オーバーテイクはほとんど見られなかった。

だが今季は、オーバーテイク増加を目的にDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)が導入された。DRSとは、走行中にリアウイングの角度を変更し、最高速度を高め、追い抜きをしやすくするシステム。フリー走行や予選では自由に利用できるが、決勝では指定された区間のみで、前走車から1秒以内に近づいた場合だけ使用できる。

モナコでのDRS使用は危険だとして、ドライバー側は使用禁止にするよう統括団体FIA(国際自動車連盟)へ求めたが、結局はトンネルでの使用が禁止されただけで、モナコでもDRSは使用可能となった。

もう1つオーバーテイクを増加させる要素になるとみられるのが、ピレリタイヤ。今季からF1のタイヤサプライヤーになったピレリは、F1のショー的要素を高めるため、あえて耐久性の低いタイヤを供給。この試みが見事に的中し、今季は多くの周回を走り、性能の低下したタイヤに苦しむクルマが抜かれる場面も多くなった。

モナコでは、DRSの効果は限定的だということで大半の関係者の意見が一致しているが、タイヤの性能低下によるオーバーテイクが見られるのではないかとの意見もある。しかし、実際のところは、日曜(29日)にレースが始まってみないと分からない。

過去には、オーバーテイクが不可能なことで、F1の歴史に残る名勝負も生み出したモナコGP。通常のレーススケジュールとは異なり、木曜が開幕日となる。モナコGPフリー走行1回目は、26日(木)の17時(日本時間)から。決勝は、29日(日)の21時(日本時間)にスタートする。

この記事をシェアする

【関連記事】

2011年 F1ニュース一覧 rss

2011年F1ドライバー

2011年F1チーム

世界選手権

フォーミュラカー

市販車ベース