2011年F1第7戦カナダGPフリー走行1回目が、6月10日(金)の現地時間10時(日本時間23時)から90分間、ジル・ビルヌーブ・サーキット(1周/4.361km)で行われ、ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)がトップになった。小林可夢偉(ザウバー)は、20番手になっている。
セッション開始時の天候は晴れ、気温17℃、路面温度は27℃。開始約15分で全車がシステムチェックなどを行うインストレーションチェックを終了。その後もコースインするクルマはあるものの、新パーツの初期的なテストなどを行っているクルマが多いのか、タイム計測を行うクルマはいなかった。
開始約20分でタイム計測を行うクルマが出始めると、前戦モナコGPの予選で大クラッシュに見舞われ、決勝を欠場していたセルジオ・ペレス(ザウバー)もコースイン。セッション序盤はミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)がトップタイムを記録する展開となった。
開始約35分、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がシューマッハのタイムを約コンマ5秒上回ってトップに。普段は使われていないコースということも影響しているのか、まだ路面が滑りやすいようで、ブレーキング時に止まりきれず飛び出してしまうクルマもいる。そして、コース上は一部が非常にほこりっぽくなっており、土ぼこりのようなものが巻き上がる場面も多い。
開始約45分、セッションの半分が経過した時点でのトップはフェリペ・マッサ(フェラーリ)、2番手ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、3番手マーク・ウェバー(レッドブル)となっている。この段階では、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、ビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)がまだタイム計測を行っていない。
残り約35分、ベッテルが最終シケインのアウト側にある壁にクラッシュ。歴代チャンピオンが数多くクラッシュしたことで、通称「チャンピオンズ・ウォール」と呼ばれる壁に、現王者であるベッテルがクラッシュするという皮肉な形になった。ベッテルはシケインの1つ目の縁石を通過する時点ですでにバランスを崩し、そのままコントロール不能な状態で壁に当たっていた。
ベッテルのクラッシュによって、セッションが約5分中断。セッションが再開すると、残り約20分の時点でフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がトップタイムを更新。アロンソは、マッサのタイムを約コンマ8秒上回っている。しかし、数分後にロズベルグがアロンソのタイムを約コンマ1秒更新してトップに立った。
ロズベルグは、その後数周を走行し、残り約5分で自身のタイムをさらに更新。チームメートのミハエル・シューマッハもタイムを更新し、3番手に浮上した。その後にロズベルグのタイムを上回るドライバーは現れず、ロズベルグがトップのままセッションが終了。小林可夢偉(ザウバー)は、20番手になっている。
・【結果】カナダGPフリー走行1回目、各ドライバーのタイム、タイム差など