2011年F1第7戦カナダGPフリー走行2回目が、6月10日(金)の現地時間14時(日本時間27時)から90分間、ジル・ビルヌーブ・サーキット(1周/4.361km)で行われ、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がトップになった。小林可夢偉(ザウバー)はクラッシュしたものの、15番手になっている。
セッション開始時の天候は晴れ、気温23℃、路面温度は42℃。このセッションから、セルジオ・ペレス(ザウバー)に代わって、ペドロ・デ・ラ・ロサがザウバーを走らせている。ザウバーの発表によると、フリー走行1回目終了後にペレスが吐き気を訴えたため、安全を考慮してデ・ラ・ロサと交代させたとのことだ。
ペレスは前戦モナコGPの予選で大クラッシュに見舞われ、決勝を欠場していたが9日(木)に統括団体FIA(国際自動車連盟)の医師による診察を受け、カナダGP出場の許可を得ていた。デ・ラ・ロサは、2010年の第14戦イタリアGPまでザウバーから出場していた。
セッション開始直後から、デ・ラ・ロサを除く全ドライバーが周回を重ねていき、開始約15分の時点でセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がトップに立った。この時点ベッテルはすでに、ニコ・ロズベルグが1回目のフリー走行で記録したトップタイムを上回っている。2番手はルイス・ハミルトン(マクラーレン)、3番手はジェンソン・バトン(マクラーレン)。
このセッションになっても路面が滑りやすい状態は変わっておらず、ブレーキングやコーナリング中にバランスを崩すクルマが多い。また、ブレーキングで止まりきれず、コーナーをショートカットするクルマも多くなっている。
開始約45分、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がトップタイムを更新。また、この段階でもデ・ラ・ロサはまだ一度もコースへ出てきていない。
残り約40分、ヤルノ・トゥルーリ(チーム・ロータス)がソフト側のタイヤを装着してコースイン。トゥルーリは、それまでのタイムを約1秒更新した。そのすぐ後、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)が7コーナーのアウト側にある壁に接触し、左フロントのサスペンションを壊してコース脇にクルマを止めた。この事故によるセッション中断はなかった。
残り約30分、小林可夢偉(ザウバー)が4コーナーのアウト側にある壁にクラッシュ。可夢偉は縁石に乗りすぎてしまってバランスを崩し、そのまま壁に激突した。クルマは主に右フロントが大破したが、可夢偉に大きなケガはないようで、自力で歩くことができている。
可夢偉のクラッシュにより、セッションは約10分中断となったが、セッションが再開すると各車が一斉にコースイン。このタイミングでデ・ラ・ロサもコースインした。しかし、セッション再開直後、先ほどの可夢偉と同じ場所で今度はジェローム・ダンブロシオ(ヴァージン)がクラッシュ。ダンブロシオにも大きなケガはなかったが、これで再びセッション中断となった。
その後、残り約13分となった段階でセッションが再開。ピットレーン出口に並びながら、多くのクルマがセッション再開と同時にコースインした。セッションが再開すると、ほぼ全車がコースインする中、アロンソがトップタイムを更新。ほぼ全車が走行していることから、コース上は非常に混雑している。
結局、アロンソの記録したトップタイムが破られることはなく、アロンソがトップのままセッション終了。クラッシュを喫した可夢偉は、15番手のタイムを残している。
・【結果】カナダGPフリー走行2回目、各ドライバーのタイム、タイム差など