ロータス・ルノーGPのニック・ハイドフェルドが、ブダペストのハンガロリンクで行われるハンガリーGPへの意気込みを語った。
Q:ニック、前戦のドイツGPはあなたの母国レースでしたが、満足のいく結果でしたか?
ニック・ハイドフェルド:残念ながら僕が求めていた結果ではなかったね。レース前はたくさん得点を獲得することができると思っていたんだ。でも、1周目の早い段階でポール(ディ・レスタ/フォース・インディア)と接触してしまった。僕はフロントタイヤをロックさせてしまい、彼を避けることができなかったんだ。
ハイドフェルド:それからは集団後方でのレースになったけど、僕はどんどん順位をばん回していたんだ。実際にその時のペースは良かったけど、難しいレースになることは明らかだったね。16番手にまで順位を上げ、ペースも悪くなかった。でも、レースでは何が起こるか分からない。
ハイドフェルド:僕はセバスチャン(ブエミ/トロ・ロッソ)に追いついて、彼はシケインへの進入で左側のラインをとっていた。そこまでは全く問題はなかった。僕は彼を追い抜くために彼の右に出たら、彼も右に寄せてきてコースの外に押し出されてしまったんだよ。そして残念ながらコースアウトしてクラッシュしてしまった。幸運なことに僕にケガはなかったけど、良い結果を期待していたレースだっただけに、このレースの終わり方にはガッカリしたよ。
Q:それでもシルバーストン(イギリスGP)の時と比べたら、マシンには進化の兆候があったのでは?
ハイドフェルド:そうだね。結果だけを見ると、ドイツGPは良くなかった。でも、予選順位が14番手と16番手だったシルバーストンの時のペースと比較してみると僕たちは正しい方向に進んでいることが分かるよ。現時点では十分にいい感触を得られていないけど、僕たちは懸命に働いている。
ハイドフェルド:最近、大規模な改良が施された風洞設備は、これからの展開を楽観的にさせてくれるね。今はマシンに早く新しいパーツを付けることができるかどうかだ。今週末もいくつかの新しいパーツを装着することができると思う。そして、夏休み明けに開催されるスパ(ベルギーGP/8月28日決勝)やモンツァ(イタリアGP/9月11日決勝)ではさらなる進化を遂げることができるはずだよ。
Q:ブダペスト(ハンガリーGP開催地)へ行くのは楽しみですか?
ハイドフェルド:もちろん。お気に入りのサーキットのひとつだからね。毎回ハンガリーで走ることを楽しんでいるし、レースで良い結果を残せているから、今週末もそうなるといいね。僕はF1のキャリアにおいて2回ハンガロリンクで表彰台に登っているからとてもいい思い出があるよ。
ハイドフェルド:普段はとても暑いコンディションになるけど、天気予報によると雨になる可能性もあるみたいだ! 毎年多くのポーランド人のファンがレースに押し寄せて来るんだ。だから僕にとって、本来はロバート(クビサ/ラリーでの事故で負傷し、現在欠場中)のクルマであるこのマシンをドライブするのは、さらなるモチベーションになる。
Q:このサーキットにはオーバーテイク(追い抜き)のチャンスがほとんどないので、今回も予選がとても重要になりそうですが・・・?
ハイドフェルド:そうなるだろう。DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)※が多少の助けになるかもしれないって言われているね。とても曲がりくねった短いサーキットで、路面は高いグリップを与えてくれる。だから運転するのが楽しいし、楽しみにしているよ。
Q:8月の夏休みに入る前のハンガロリンクのレースで、どのような結果を求めますか?
ハイドフェルド:大切なことは僕たちが正しい方向に進んでいるかを確認することだ。いくつかの新しいパーツを手にすることができると思うし、それによってペースも上がるはず。シーズンの後半をより高いモチベーションで迎えるためにも、8月の休暇前のこのレースでは、ぜひともいい結果が欲しいよ。
ハイドフェルド:でも、何らかの理由でうまくいかなかったとしても、世界の終わりって訳じゃないからね。僕たちのペースはいいし、前に進んで行くよ。そのための方法は1つしかない。僕たちは高い目標を掲げなくちゃいけない。そのために僕たちは戦っているんだからね。
※DRS(Drag Reduction System:空気抵抗低減システム)レース中の追い抜きを増やすために2011年から導入された装置。フリー走行では自由に使用できるが、予選と決勝では特定の計測地点で前車とのタイム差が1秒以内の場合になった場合のみ、指定された区間で使用することができる。