契約問題をめぐって対立していたニック・ハイドフェルドと所属チームであるロータス・ルノーGPの合意が成立。ハイドフェルドの即時離脱が確定し、同チームは残りのレース全戦でブルーノ・セナを起用すると発表した。
今シーズンの開幕直前、ロータス・ルノーGPのドライバーであるロバート・クビサが、ラリー事故で重傷を負った。これにより、クビサは今季のF1参戦が絶望的な状態に。そこで同チームは急きょ、クビサの代役としてハイドフェルドと契約した。
ロータス・ルノーGPは当初、2000年からF1に参戦しているベテランドライバー、ハイドフェルドの活躍に期待したが、ハイドフェルドはチーム側が満足するような結果を残せなかった。そのため、前戦ベルギーGPから同チームは、ハイドフェルドに代えて控えドライバーだったブルーノ・セナを起用している。
しかし、ハイドフェルドとの契約解除の問題が解決せず、ロータス・ルノーGPはベルギーGPと11日に決勝が行われるイタリアGPでのセナ起用しか発表できない状態だった。また、ハイドフェルド側は法的手段に出る構えを見せる一方で、イタリアGPの2週間後に行われる翌戦シンガポールGPからレースに復帰することを目指した。
そんな中で2日(金)、ロータス・ルノーGPが声明を発表し、ハイドフェルド側との合意に達したことを明かした。「今後は別の道を歩むことを選択した」と声明には記されており、今回の契約解除は即座に行われると書き加えられていた。
ハイドフェルドは声明の中で、「シーズン途中にロータス・ルノーGPを離れるのは、もちろん残念だよ。まだ僕はチームに大きな貢献をできると思っていた。でも、現実を見つめないといけないね。今後は、将来へ向けたことに力をそそぎたい」と語っている。
なお、シーズン終盤戦でロータス・ルノーGPが、F1直下のカテゴリーGP2で新王者になったロメ・グロジャンを起用する可能性もあるとされていた。しかし、ロータス・ルノーGPは、今季残りの全戦でセナがレースドライバーを務め、グロジャンは控えドライバーになることも発表した。