F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の会長ジャン・トッドが2012年シーズン、グランプリ内容の大きな変更を検討していることが明らかになった。
フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙によると、トッドは来シーズン、金曜日のフリー走行においてテストドライバー及びリザーブドライバーの走行を義務付け、今後を担う若手に機会を与えたいと考えているという。現在はF1のルールによりシーズン中のテストは禁じられており、これまでにもルール緩和の議論はされてきた。
また、2012年のシーズン中にイタリアのムジェロ・サーキットで3日間のテストを開催する可能性があるが、若手ドライバーの起用は義務づけられてはいないとみられている。今回のトッドの提案はすでにチームごとに賛否両論のテスト禁止緩和に、なおも要望を付け加えることになる。
さらにトッドは、フリー走行1回目と2回目がそれぞれ1時間30分ずつの合計3時間とされているスケジュールを、1時間ごと3回のセッションに分割し、そのうちの朝のセッションをテスト及びリザーブドライバーのみの走行時間に充てることを計画しているようだ。
まだ正式に決まっていない今回の提案だが、すでにこの新たなフリー走行に登場する若手ドライバー候補もうわさが出始めている。マクラーレンは現在テストドライバーを務めるゲイリー・パフェット、フェラーリは3人のテストドライバーのうちジュール・ビアンキの名が挙がっている。
『Italiaracing(イタリアレーシング)』は、現在テストドライバーがいないメルセデスGPは、メルセデスのチームに所属しDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に参戦している22歳のクリスチャン・ビエトリスを起用するのではないかと報道している。