フェリペ・マッサ「ハンガリーGPのタイヤも天候も僕たちに合っている」

2011年07月29日(金)

フェラーリのフェリペ・マッサが、ブダペストのハンガロリンクで行われるハンガリーGPに向けた意気込みを語った。

フェリペ・マッサ
「ニュルブルクリンク(ドイツGP)を振り返ると、レースについて話す前に、あんなに寒いグランプリ・ミーティングなんて記憶にないし、7月中旬のヨーロッパだってことを考えると、本当に信じられなかったよ。通常、気温が低く、路面温度も低い場合にはクルマの性能を考えると、タイヤを温めるという点で、僕たちには向いてないレースになる。だけど、ニュルブルクリンクでは、特に予選でこの問題に苦しんだけど、レースではここ数戦いい結果を出しているから明るい向きもある」

「日曜(24日)のレースではパフォーマンスはとてもよかったし、ペースも問題なくクルマには競争力があった。1コーナーでニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)が前にいたんだけど、それがレースを大きく左右するんだ。追い越すのに長い時間がかかったからね」

「メルセデスGPはストレートのスピードが素晴らしく速いから、前にいると引き離されちゃうんだ。それがレース中は大きな問題になったけど、何とか追い越してから僕のペースはよくなって、前にいるクルマとも戦えたよ。セバスチャン(ベッテル/レッドブル)ともいいバトルができたし、ウェバー(マーク・ウェバー/レッドブル)と戦っているときは、ウェバーが新しいタイヤを履いたところで、僕はピットインするときだった」

「セバスチャンとのバトルはレースの大半を占めることになって、最終ラップの最後のピットストップまで続いたよ。残念ながら彼に先に行かれちゃったけどね。たしかに、残念だった。でも、ピットストップで改善する要素があるってことがわかっている。ホイールナットの部分も含めてね」

「マクラーレンとフェラーリが、レッドブルの1台の前でフィニッシュできた。1台ずつだけどね。もし僕たちとマクラーレンがいい調子で行けば、レッドブルからポイントを奪うことで、選手権の争いが面白くなるかもしれないという憶測があるよね。だけど、まだ9戦残っているし、セバスチャンは大きくリードしているから簡単なことじゃない。でも、レースごとに一生懸命戦い続けて、これから最終戦のブラジルまでできるだけ多く優勝したいな」

「水曜(27日)の午後、ブダペストに来たんだけど、また前向きな週末が送れると考えていて楽観的でいるよ。加えて、またピレリのソフトタイヤとスーパーソフトタイヤを使用することになるから、僕たちのクルマには一番合っている。ハンガリーでは普段の夏の天気を期待しているし、暑い天気も僕たちの味方になる」

「それに、僕たちの開発プログラムはまだ途中で、今週末もちょっとした改良があるんだ。これでクルマがもっと強くなればいいね。ハンガロリンクの特性は、レースを少し単調にする。今年はきっと追い越しもたくさん見られるだろうね」

「メインストレートはそんなに長くないからあまり多くはないかもしれないけど、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)※が助けになるよ。タイヤの摩耗と高温の可能性を総合して考えると、ファンは日曜(31日)のレースを期待していいと思う。いろんな戦略があるだろうし、確かにこの状況は僕たちに合っているよ」

「このクルマは、摩耗という面でタイヤにやさしいんだ。もちろん、2年前に起きたこと(予選中の大クラッシュで重傷を負い、シーズン後半戦を欠場した)を考えると、ブダペストもハンガリーの人たちも、僕の人生で重要な役割を担っている。サーキットでも、病院でも、難しい時を支えてくれた人たちみんなに会いたいんだ」

「あの事故があってから、ハンガリーにファンが増えたよ。アクシデントが起きたからファンになってくれたんじゃなく、完全に回復するまでブダペストに滞在したからファンになってくれたんだよ。僕にとっては勝利のようなものだし、みんなもそのように感じてくれると思う」

※DRS(Drag Reduction System:空気抵抗低減システム)レース中の追い抜きを増やすために2011年から導入された装置。フリー走行では自由に使用できるが、予選と決勝では特定の計測地点で前車とのタイム差が1秒以内の場合になった場合のみ、指定された区間で使用することができる。

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