ピレリは、現在参戦しているF1チーム協力のもと、何度かタイヤのテストを行いたい意向である。同社のモータースポーツ部門責任者ポール・ヘンベリーが認めた。
現在のF1では、コスト削減の一環として、シーズン中にサーキットを実走するテストを禁止するなど、厳しいテスト制限が設けられている。そのため2010年に撤退したブリヂストンに代わって2011年から単独のタイヤサプライヤーとして参戦しているイタリアのタイヤメーカー、ピレリにとっても、タイヤの実走データの収集がままならないのが実情だ。
そんな中、イタリアGP開催サーキットであるモンツァで、昨年にヴァージンのドライバーを務め、現在はピレリ専属のテストドライバーのルーカス・ディ・グラッシがピレリタイヤのテストを行った。
しかし、ヘンベリーはスペインの『AS』紙に、将来的な発展のためにも現行のF1マシンでより実際のレースに近いデータを集めたいと認めた。
「われわれはその実現に向けて取り組んでいる。しかし、現時点で言えることは何もない。現在テストで使用しているトヨタの2009年型F1マシンは、今年の選手権を戦っているマシンとは違うので、改善を求めている」
「シーズン中に何度かレース終了直後にタイヤのテストを実施するというのもいいと思う。いつ、どのサーキットで行うかはまだ不明だがね」
モンツァがテスト実施サーキットの有力候補かという問いかけに対し、「本当に現時点では何も明確になっていない」とヘンベリーは答えた。