レッドブル、セバスチャン・ベッテルのチャンピオン確定を急がず

2011年09月27日(火)

レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)のチャンピオン確定を急ぐ必要はないと考えている。

2011年シーズン第12戦ベルギーGPから、イタリアGP、先日のシンガポールGPと3戦連続で優勝を重ねているベッテルが史上最年少連覇を果たすために獲得すべきポイントはわずか1点だ。2週間後に鈴鹿サーキットで行われる日本GPで10位以内に入ればベッテルのチャンピオン獲得が確定する。

あるいは、ベッテルが鈴鹿でノーポイントに終わったとしても現時点で選手権2位となっているジェンソン・バトン(マクラーレン)が鈴鹿で優勝しない限り自動的にベッテルがチャンピオンになる。

シンガポールGP終了時点で、選手権首位のベッテルは309ポイント、2位のバトンは185ポイントを獲得しており、その差は124ポイントだ。

10月9日に決勝を迎える日本GPが終われば、今季の残りレース数は4戦となる。各レースで優勝したドライバーには25ポイントが与えられるため、日本GPよりあとに獲得可能なポイントは最大100ポイントである。もし日本GPで選手権2位のバトンが優勝し25ポイントを獲得しても、ベッテルが1ポイントを獲得すればベッテル310ポイント、バトン210ポイントとなりポイント差と獲得可能ポイント数が共に100ポイントとなる。同ポイントで選手権を終えたドライバー同士の順位は上位獲得数で決まるため、たとえバトンが日本GP以降全てのレースで勝利したとしてもその勝利数は7回なので、シンガポールGP終了時点で9勝しているベッテルには優勝回数で及ばない。したがって、ベッテルは残り5戦で1ポイントでも獲得すればその時点でチャンピオンになることができる。対するバトンがチャンピオンになるためには残りの全てのレースで優勝し、かつベッテルがすべてのレースをノーポイントで終えるしか道が残されていないのだ。

2011年F1ワールドチャンピオンの称号を得る人物はすでに決まったようなものだが、マルコはこの状況を冷静に見守っている。

「われわれがチャンピオンになるのが、シンガポールでも日本でも韓国でもどこでも、私にとっては同じことだ」

ベッテル以外にチャンピオンの可能性を残す唯一のドライバーであるバトンを擁するマクラーレンのマーティン・ウィットマーシュもシンガポールGP終了時に「終わりだ」と語っていたが、ベッテル自身はまだ公式にチャンピオン獲得について語っていない。

「(チャンピオンに)なれると感じているけれど、まだやることがあるんだ。ここ数戦のことを考えればそんなに大きな問題にはならないけれど、終わるときは終わるし、それより前に終わるなんてことはないんだよ」

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