かつてフェラーリやマクラーレンといった名門に所属し、通算10勝を挙げた元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーが、実績のある人材を次々に獲得したメルセデスGPについて、否定的な意見を述べている。
以前ルノーでテクニカル・ディレクターを務めてたボブ・ベルに加え、先週に元ホンダF1のジェフ・ウィリス、元フェラーリのアルド・コスタもメルセデスGPに加入したことが発表された。
ベルら3名は、それぞれ今年の11月、あるいは12月からメルセデスGPでの新しい職務に励むことになる。ウィリスはつい最近までHRTの技術部門を率いていた。コスタは、フェラーリの技術部門責任者であったが、今シーズン中にフェラーリを退社している。
BMWのF1チームでスポーツディレクターを務めたほか、トロ・ロッソの共同オーナーとしてもチーム運営に携わった経験のあるベルガーは、メルセデスGPが行ったこの一連の人材登用について疑問を投げかけた。
「私からすると、メルセデスGPのやっていることは“数撃てば当たる”といった行動に見える」と『Auto Bild Motorsport(アウト・ビルド・モートアシュポルト)』にベルガーは語る。
その一方でイタリアの『Autosprint magazine(オートスプリント・マガジン)』は、「ロス・ブラウン(メルセデスGPチーム代表)が自チームの技術部門を強化するため、フェラーリに負け犬とされた人物に頼ることなどあるのか?」と疑問を呈し、「いや、そんなはずはない」とその記事は締め括った。