フェルナンド・アロンソ「鈴鹿は何が起こるのか全く分からない」

2011年10月07日(金)

フェラーリのフェルナンド・アロンソが、鈴鹿サーキットで行われる日本GPに向けた意気込みを語った。

フェルナンド・アロンソ
「水曜(5日)の朝、日本に到着したんだけれど雨に出迎えられてしまった。今シーズンはウェットなレースになるとあまり良いことがなかったし、週末に晴れてくれるなら先に雨が降ってるくらい全く構わないけどね」

「(豪雨による長時間のレース中断、後続のクラッシュ、セーフティカーの出動に見舞われた)カナダGPのことを思い出すよ。すごく良い状態だったのに僕は最終的にはポイントすら獲得できなかった。今回は週末の天気がまあまあのようだけど、日曜日(9日/決勝日)だけ降水確率が少し高いのが気になる。鈴鹿は何が起こるのか全く分からない。去年は土曜日の予選が悪天候で、日曜日の午前中に延期になったりもしたからね」

「(前戦)シンガポールGPのあとは一度自宅へ戻ったんだ。これからアジアでのグランプリが2週続き、その後は初開催のインドGPで、これからシーズン終了まであっという間だよ。だから一度家族とゆっくり過ごしたんだ」

「もうチャンピオンの座を勝ち取ることは不可能になってしまったけれど、これから最後の5戦を真剣に戦う理由はいくつもある。例えば年間ランキングで2位になることとかね。今年はシーズンを通してベッテル(セバスチャン・ベッテル/レッドブル)が圧倒的で、1戦をのぞいてすべてのグランプリで表彰台に上がってるということを考えれば、2位は誇れる結果だと思う。いま僕を含め4人がきん差で2位の座をめぐって争っているけど、最終戦のブラジルGPまでどうなるか分からないね」

「最近のレース展開を見れば、2位獲得は簡単ではないことが分かる。ライバルたちのマシンは、僕らマシンよりも良さそうだからね。でもだから僕が勝てないということにはならないさ。完ぺきな状態を目指して最後まで全力を尽くせば、目的を達成できると信じているよ」

「それにコンストラクターズ(チーム)部門で2位獲得という目標もまだ残っているんだ。ただこれは(現在2位の)マクラーレンとの差がずいぶん開いているからかなり難しい。でも不可能ではない。今シーズンは僕やチームが望んだ展開にはならなかったけれど、できる限り良い形で終えたいと思う。残り5戦で表彰台を目指すことは重要だし、少なくとも1度は優勝したい」

「今まで2度日本GPで優勝できた。富士スピードウェイと鈴鹿サーキットで1回ずつだったんだけれど、鈴鹿での優勝のほうが僕にとってうれしいものだったかな。もちろん今のチーム(フェラーリ)のみんなは、渋い顔をするだろうけどね」

「あのレースではトップを走っていたミハエル(シューマッハ/メルセデスGP、当時はフェラーリに所属していて、アロンソと年間チャンピオンの座を争っていた)がリタイアしてしまったのだから、チームにとってはすごく悔しいものになったはずだ。マシンが故障で止まってしまうのはいつも嫌なものだよ。実はその少し前のイタリアGPでは、僕のマシンも止まったんだ。F1は時に残酷だよ」

「日本GPが終わったら大好きな東京に滞在するんだ。東京ではフェリペ(マッサ/フェラーリ)と一緒にフェラーリ・ジャパンが主催するイベントにも参加する。それからオーストラリアGPで実際に走った150°イタリア(フェラーリの2011年マシン)のノーズ部分をオークションに出して、収益を大地震の被害者のために寄付する予定だよ」

「あの地震のわずか2週間後に開催されたのがオーストラリアGPだったんだ。フェラーリ・ジャパンが津波被害の最も大きかった場所の一つ、石巻市の学校を再建するために寄付金を募っているということも聞いている。日本GP開催中は土曜日(8日)に石巻市の子供たちがサーキットに来るんだ。子供たちのために何かできるというのはとてもうれしいことだよ」

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