フェリペ・マッサ「日本のファンは世界一」

2011年10月07日(金)

フェラーリのフェリペ・マッサが、鈴鹿サーキットで行われる日本GPに向けた意気込みを語った。

フェリペ・マッサ
「先週も言ったように、(前戦)シンガポールGPはもう過去のことだし、僕自身にとって前向きとは程遠いあの週末について語る理由がない。今週末にある次のレース、つまり日本GPに集中する方がいいよ。今回はいい形で始まって、うれしくないサプライズでレースを終えるようなことがないといいね」

「次の話に移る前に、(シンガポールでの)レース中に僕のエンジニアが言ったことに関するちょっとした騒ぎがあったみたいだから、そのことに触れたいと思う。あの時ロブ(スメドレイ/マッサ担当エンジニア)がなんて言ったか思い出せないけれど、いまさら問題にしたり、そのあとのハミルトン(ルイス・ハミルトン/マクラーレン)との接触と関連付けたりするほどの価値があるとは思えない」

「あの2つの出来事はそれぞれ独立したものだし、関連性は全くないんだ。ルイスと僕はあのことを乗り越えて、きちんと納得する方法を見つけるだろうし、それは2人のドライバーの間での話だよ。コースで起きたことは、コースに置いていかないといけない」

「鈴鹿は本当に好きなサーキットで、スパ(ベルギーGP開催地スパ・フランコルシャン)と同じくらい楽しいんだ。高速コーナーがたくさんあるし、挑戦しがいがあって、うまくやれたときに楽しめる。いろいろな要素が組み合わさっていて、中盤には超低速コーナーもあるし1コーナーのあとは素早くクルマの向きを変えないといけないから、そこでタイムを縮められたり、逆に落としたりするんだ」

「第2セクターには低速のヘアピンと、珍しいスプーンコーナーがある。誰もが130Rを話題にするけれど、安全性向上のため路面の舗装が変わって以来、ちょっとスパのオー・ルージュに似た感じになった。F1のクルマにとっては(130Rが)直線も同然になったからね」

「2006年の鈴鹿が僕にとってすごくいい思い出なんだ。ポールポジションを取って2位入賞を果たした。それを今週末に再現できればすてきだけれど、現実的に考えて直面するだろう困難がたくさんあるね。フェラーリにチャンスが巡ってくるかは、実際にコースに出てみるまで分からない。今季は予想もしないサーキットで僕たちが強さを発揮できたりしていたし、その逆も起こっていたからね」

「金曜日(7日)のフリー走行セッションが終わるまでには、日本GPでの戦い方が決まり始める。上位を争えればいいなと思うけれど、シーズンもここまで来ると空力面でも他の開発面でも新しいパーツを投入することはあまり多くないんだ。ドライバーならば誰でも鈴鹿が好きだけれど、ここでのレースは不満でいっぱいになるときもある」

「追い抜きがとても難しいんだ。けれど、今年はDRS(可変リアウイング/空気抵抗低減システム)やKERS(運動エネルギー回生システム/ブレーキ時の熱を加速エネルギーに変えるシステム)、ピレリタイヤの影響もあるから、状況が変わると思う」

「僕は日本に来ることができてうれしいよ。MotoGPのライダーたちが日本GPをボイコットしようとしたと聞いた。MotoGPが行われるサーキット(ツインリンクもてぎ)は鈴鹿よりも福島第一原発に近い場所にあるからね。でも僕たちは、鈴鹿が全く違う地域にあるって考えるべきなんだ。日本へ行くことに何の心配もないし、このスポーツを本当に好きでいてくれているこの国でF1が開催されるのはいいことだと思う」

「日本も、このコースも大好きだから、仕事で行くとはいえ、見に来てくれる人たちが笑顔で楽しんでくれることを望んでいるよ。日本のファンは世界一なんだ。木曜日(6日)はコースに出ることがないけれど、もし雨が降っていたとしてもピットレーンでの作業を見るためにたくさんのファンがグランドスタンドに座ってくれているんだよ。このスポーツへの愛を感じるし、みんなと会えるのを楽しみにしている」

「毎年この時期になると、僕たちの主催で12月にブラジルのフロリアナポリスで開かれるカート大会のことを考え始めるんだ。今年もたくさんのF1ドライバーが参加してくれるんだよ。準備はほとんど僕の父と弟、その同僚たちがやってくれているんだけれど、僕もいろんな人を招いたりして運営に参加しているんだ」

「楽しみのために始めたことだったけれど、毎年規模が大きくなって、今はとても大きなイベントになっているね。どうしてF1ドライバー達がシーズン終了直後の週末にカートに乗るのかって? 小さなサーキットを走ると、体感速度がすごく速いんだ。だから、F1との共通点がたくさんあるんだよ。どのドライバーも全く同じ新品のシャシーとエンジンを使って、最初のレースではどのエンジンを使うのかくじ引きし、レース途中にもまたくじ引きをするからね。完全に同じ条件の下でレースをするチャンスでもあるんだ」

「ベルグレードで重要なスポンサー、フィリップ・モリスのイベントに出席したあと、3日(月)には日本に向けてたって、何日かを東京で過ごした。東京はいつ行っても楽しいからね。鈴鹿には6日(木)の朝早くに到着したよ。今季にいい結果を出すチャンスがある最後の5戦がいよいよ始まるね」

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