小林可夢偉(ザウバー)が、母国レースの日本GPでは入賞を逃したものの、「次の韓国から必ず巻き返します」と語った。
昨年の日本GPでは、追い抜きを連発してファンを興奮させた可夢偉。今年も活躍が期待される中、可夢偉は自己最高となる7番手から決勝をスタートすることに。
可夢偉は予選最終セッションのQ3へ進出したものの、タイム計測を完了していなかった。通常であれば、規定により10番手スタートになるはずだったが、タイム計測を完了しなくても、計測ラップを開始してそのままピットへ戻れば、計測ラップを開始しなかったドライバーよりも上位からスタートできるというルールに気付いたチーム側が機転を利かせた成果だった。
そして迎えた決勝、公式ウェブサイトに掲載されたレースレポートによると、可夢偉は「オプションタイヤ(ソフト側)でスタートして攻めるレースをするつもりだった」という。しかし、スタートに失敗。その原因について可夢偉は次のように説明する。
「スタートはリアクションとかすべてがドンピシャだったんですけど、アンチストールモード(エンストを防止する機構)に入ってしまいました」
その後、レース中盤にセーフティカーが導入されたことで、可夢偉の戦略は台無しにされてしまった。
「そのあともう一度オプションを履いた第2スティントは長く走る予定だったんですけど、セーフティカーが入ってしまって、プライム(ハード側)に履き替えるしかなかった。これがまた、レース前にチームとミーティングしたとき、一番セーフティカーに入って欲しくないと言っていたタイミングでどうしようもなかったです」
結局、このハード側タイヤでレースを走りきった可夢偉だが、終盤にはタイヤ性能の大幅な低下からペースが落ちてしまい、入賞を逃す結果に。しかし、日本GPでは今後に期待をできる材料もあったようで、可夢偉は前向きにこう語った。
「予選は良かったし、レース中のバランスもとれてきたから、いい光が見えてきたかなと思います。次の韓国から必ず巻き返します」