フェルナンド・アロンソ、新型ウイングについて沈黙

2011年10月18日(火)

韓国GPで披露されたフェラーリの2012年型フロントウイングは大きな注目を集めているが、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は沈黙をつらぬいている。

先日の韓国GPで、フェラーリの2011年仕様車150°イタリアには全く新しい形状のフロントウイングが取り付けられており、このウイングについて『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙は、「チームに話すべきことで、報道陣に話すことじゃない」というアロンソの発言を伝えている。

韓国GPのフリー走行でクルマのセットアップの時間を割いてまで来シーズン用のウイングをテストしたことについて、アロンソは次のように話している。「以前にも話したとおり、終盤の4戦中に2012年(のクルマ)について学ぶ必要がある。シーズンも終盤になると、0.1秒縮めるとか遅れるとか、そういったことは、来季のクルマの方向性を見つけることに比べたら優先順位が低くなる」

「僕たちは、君たち(報道陣)が簡単に理解できないような、明確なゴールを目指して作業に取り組んでいるんだ」

「読者も、朝起きてダウンフォースを得る3つ4つの個所や、詳細な寸法について知りたいとは思わないんじゃないかな。読者が知りたいのは、誰が4位で誰が5位なのか、今回のグランプリ向けの作業をしているのかそれとも来季向けの作業をしているのか、そういったことだと思うんだよ。詳細を知っても全く意味がないと思う」

16日(日)の韓国GP決勝レースの終盤に、5番手を走行していたアロンソは4番手のジェンソン・バトン(マクラーレン)に対して1秒以内まで差を縮め接近していたが、アロンソは無線を通してチームに「もう、あきらめる」と伝えていた。2005年、2006年と連覇を果たしたアロンソにしては珍しい発言だった。

また、『AS(アス)』紙によると、アロンソは、すでに2012年シーズンを良いものにすることに集中していると話している。

「(2011年シーズンの)作業は来年に向けた経験を得るために行っている。実験段階のパーツを試すことも、レース週末の進め方を色々試してみることもできる」

30歳になったアロンソは、現在2011年ドライバー選手権で3位につけている。しかし、アロンソは2011年シーズンの順位に執着を見せていない。

「(例えば)何か情報があって、(その情報を手に入れると2012年のクルマが)0.1秒速くなる代わりに今年の選手権は5位になる、と言われたら僕はすぐにでもその情報を手に入れるよ」

「僕たちがインドGPでポールポジションを取って優勝するなんて、誰も思ってないだろう。僕たちが予選で4番手か5番手になって、レースでは3位か、4位、あるいは5位になると誰もが思っているよ」

すでに報じられているように、韓国GPではアロンソは新型ウイングを使用し、チームメートのフェリペ・マッサは旧型ウイングを使用した。

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