ピットレーンでのEV走行が議論の的に

2011年07月24日(日)

F1と静寂は無縁なものかもしれないが、F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)は2014年シーズンからピットレーンの走行は電気エネルギーに限るとの新ルールを発表している。

将来導入する環境に配慮したV6エンジン規約の一環として、ピットレーン入り口から出口、およびガレージでは燃料を使う従来のエンジンを使用できなくなる。

フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリはこの件について、こう述べている。「これに関してはいくつかの選択肢が考えられる。賛成しないメーカーもあるだろう」

「2014年の規約の話だから、個人的には、まだ議論の余地があり、しっかりと議論を重ねるだけの時間があると思っている」

ドメニカリはまた、ピットレーンが静かになるようなことがあればF1は何らかの「情熱」と失う恐れがあると話し、その一方でクルマが全く音を立てない状態ではピットでの作業の安全性に問題が出るのではないかと考えている。

ルノーのテクニカル・ディレクターを務める傍ら、F1チームによって組織されるFOTA(フォーミュラ・ワン・チームズ・アソシエーション)の新技術責任者に就任したジェームス・アリソンも、ドメニカリに同意する姿勢を見せた。

「われわれもまだ結論には至っていないが、チームの視点からも賛否両論があるだろう」とアリソンはコメントしている。

日本でもハイブリッド車や電気自動車の普及に伴い、エンジンを始動していない状態でのいわゆるEV走行時には、走行音が非常に小さいため歩行者などにとって危険になるとの意見があり、疑似的なエンジン音や警告音を出すよう義務づけるなどの対策が検討されている。

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