フェラーリの黄金時代を築き上げ、2006年に引退したものの、昨年メルセデスGPから電撃的な現役復帰を果たしたミハエル・シューマッハ。お気に入りの鈴鹿サーキットで行われる日本GPを今年も走る。
2010年の現役復帰以来、かつてのような強さを見せることができず、シューマッハに対する批判的な意見も多くなっている。チームメートであるニコ・ロズベルグに歯が立たず、42歳という年齢もあり、もう一度引退すべきと多くの関係者が進言していた。
しかし、F1デビュー20周年を迎えた2011年のベルギーGPで、最後尾から入賞を果たすという見事なレースを見せると、翌戦イタリアGPではルイス・ハミルトン(マクラーレン)と3番手を争って激しいバトルを展開。ルール違反ギリギリのブロッキングには賛否両論が巻き起こったものの、かつての執拗(しつよう)なまでに勝利を目指したシューマッハが見せたような走りであったことは間違いない。
通常のレース展開になった場合、今のメルセデスGPに勝てる競争力はない。しかし、攻略が難しく、ドライバーの腕によってタイム差が生まれる鈴鹿で、現在のシューマッハがどんな走りを見せるのか注目だ。