トロ・ロッソ残留に向けて苦境に立たされたセバスチャン・ブエミ

2011年11月01日(火)

セバスチャン・ブエミは、現在の所属チームであるトロ・ロッソに対し、2012年も自分がチームに残るべきだということを証明してみせなくてはならないという大きなプレッシャーを抱えている。というのも、トロ・ロッソのオーナーであるレッドブルが、来季のトロ・ロッソのレギュラードライバーとして若手のダニエル・リチャルド(トロ・ロッソの控えドライバー/現在はHRTからエントリーしている)やジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソの控えドライバー)を起用すると考えられているからだ。

一方、現在ブエミのチームメートであるハイメ・アルグエルスアリは、インドGPでブエミとのポイント差を11点差にまで開き、チーム内での立場をより確固たるものにしているように見える。

しかし、ブエミはポイント圏内である8位を走行していたものの、エンジントラブルが発生してリタイアを余儀なくされている。白煙の中で終えたインドGPの後で、ブエミは今にも泣きそうになっていたようだ。

ブエミは『Blick(ブリック)』紙に神妙な面持ちで、2012年に向けて、現在はただただ心配をしていると次のように語っている。

「確かに。2012年については結果次第だからね。ボスたちが、僕たち(ブエミとアルグエルスアリ)を認めてくれることを願うよ。僕はコース上で一番速いドライバーなんだ」

「ツキに見放されたときに何ができるっていうんだい? 僕は全てを注ぎ込んでいるけれど、でも運命に対してはどうしようもないよ。今までこんなひどい目にあったことはないけど、とにかく頑張り続けるだけさ」

しかし、ブエミがトロ・ロッソのチームオーナーであり、ドライバーラインアップの決定権も持つレッドブルに対して自身を認めさせるチャンスは、残りのあと2レースだけとなっている。

「アブダビ(11月13日決勝)とブラジル(同27日決勝)ではまた力強く戦っている僕を見せられると思う。たとえそのバトルで失うものが大きいとしてもね。でも僕は絶対にあきらめない」

2012年も4年連続でトロ・ロッソのシートに収まることができそうかと尋ねられたブエミは次のように答えている。

「僕にできるのはそう願うことだけさ」

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