お金を払って若手テストに参加したドライバーは、ステファノ・コレッティだけではない。HRTからテストに参加したスペイン人ドライバーのダニ・クロスもそのひとりだ。
クロスは大っぴらに自分自身が“F1に乗るために金を払う必要があるドライバーのひとり”であることを認めている。
「もしGP2で優勝したとしてもお金を払う必要があるよ。なぜなら最近はチームがそうしたお金を必要としているからね。もはや、ただ才能があるということだけじゃだめなんだ」
「才能があれば申し分ないし、優勝すればさらに申し分ない。でもさらに資金面でもバックアップしてくれる人がいないとだめなんだ。チームが生き残るために新しい人材をつぎ込もうとするなら、お金が必要になるからね」
クロスはさらに、いつももっと金を使うことでこの(F1ドライバーになるための順番待ちの)列をかき分けてゆく速いドライバーがおり、そしてF1のシートにしがみついている何人かの年長ドライバーたちのせいで、この順番待ちの列がより長いものになっていると言う。
「F1にはそろそろ引退を考えて欲しいドライバーが何人かいるよ。彼らはもう何年もF1にいるんだし、後ろにはF1に上がる順番待ちをしている若いドライバーたちがいるんだからね」