今季も圧倒的な強さを見せたレッドブルと、ライバルであるマクラーレンとフェラーリを分ける言葉をひとつ選ぶとすれば、それは“革新”だろう。これはフェラーリのテストドライバーであるマルク・ジェネが『El Mundo(エル・ムンド)』紙のコラムに寄せた意見だ。
「間違いないよ。ブロウンディフューザーを開発したのはレッドブルで、他のチームは彼らからその革新的な技術を盗んだだけさ」
「ブロウンディフューザーがあるとないとでは、走りの感触が全く違うと断言できる」
「ブロウンディフューザーのような空力における技術的革新がここ数年のF1を動かしているね。Fダクトもそのひとつだ。だから、来年はもっといろいろな部分で平等になることを望むよ」
2012年からはFIA(国際自動車連盟)の規約により技術開発の幅がさらにせばまる点に触れ、ジェネはこう続ける。
「僕たちフェラーリがシルバーストン(イギリスGP)で勝てたのは、あのレースではブロウンディフューザーの使用が禁止されたおかげで僕たちのクルマ(のペース)が悪くなかったからと思う」
しかし、FIAによる締め付けが激しくなることも2年連続ワールドチャンピオンとなったセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は心配するそぶりを見せていない。
「(影響は)ないよ。僕はチームのエンジニアたちがいろんな状況に対応してくれると信じているからね。彼らは利口だよ」