ポルシェ、F1よりル・マンを選ぶ

2011年01月21日(金)

近い将来のF1進出を匂わせていたポルシェだが、逆にF1からどんどん遠のいている。

2010年末、F1には他のトップシリーズに見られない「難点」があると発言したのは、ポルシェのCEO(最高執行責任者)マティアス・ミュラーだ。

しかしその後、FIA(国際自動車連盟)は、待望久しかった環境にやさしい2013年の新エンジン規則を承認。これに呼応し、フォルクスワーゲンでモータースポーツの顔であるハンス-ヨアヒム・シュトックは「これでフォルクスワーゲン・グループがF1の門戸を開ける口実ができた」と発言した。

ところがミュラーはスイスの自動車専門紙『Automobil Revue(オートモビル・レビュー』に対し、グループ会社のポルシェとアウディがF1について言及することはあっても、より現実的な戦いの場は他にあると、次のように言い張る。

「確かに(F1には)抗しがたい魅力的な面がいくつかある。しかし、長所の裏返しは短所でもある。F1は非常に高価だし、その割に(他シリーズに比べ)成功の予測が立てにくい」

耐久レースの最高峰であるル・マン参戦がより妥当な目標だと、ミュラーは語る。

「何も無理してアウディに対抗しなくとも良いが、必要ならそれもいとわない。同じレースで(フォルクスワーゲン)グループの2社同士が争うことになってもね。当然、フォルクスワーゲン・グループの勝率は上がるわけだ」

ミュラーは、フォルクスワーゲン・グループ各社が集まって「この先、数年のモータースポーツ戦略について一致団結してほしい」と呼びかけている。

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