エイドリアン・ニューイがチームを去って5年が経ち、マクラーレンはようやく新たなテクニカル・ディレクターを指名した。
2010年にチャンピオンを獲得したレッドブルのクルマはニューイが設計した。かつてはマクラーレンに所属していたが、5年前にレッドブルに移動。マクラーレンはニューイ離脱後、急いで後任を据える必要はないとしていた。
2006年に当時チーム代表だったロン・デニス(現マクラーレン・グループ会長)は「現在の組織構造から言って、直接的にニューイの去ったあとを埋めるような人材を求めているわけではない。テクニカル・ディレクターの必要性がわからない」と語っていた。
マクラーレンの広報部門は、テクニカル・ディレクターの指名報道を「抜本的な改革」ではないと主張しているが、現エンジニアリング・ディレクターであるパディ・ロウがテクニカル・ディレクターに昇格することを認めている。
ウォーキングに拠点を置くマクラーレンは、ロウは以前と変わらない仕事をしながらも「新しく革新的な技術プロジェクト」と「より広範囲に目を光らせて」いくことになると話している。
この動きはつまり、1998年にマクラーレンに入り、2010年にチーフ・エンジニアを務めていたティム・ゴスが、エンジニアリング・ディレクターになることも意味している。
「クルマの方向性については、パット・フライと共に責任を取る立場にあった」と、フェラーリに籍を移したフライに言及しながらゴスは話している。