可変リアウイング、使えるのはストレートの最終600m

2011年02月03日(木)

2011年からF1に導入される可変リアウイングを使用できるのは、各サーキットのメインストレート最後の600メートルになるようだ。

コース上での追い抜きを増やすため、前を走るクルマに規定された距離まで近づいた場合にのみコックピットでリアウイングの角度を調節できる、可変リアウイングが導入される。しかし、これで本当に追い抜きが増えるのか、もし増えたとしても追い抜きが簡単になりすぎ、価値がなくなってしまうのではないかなどの意見が出ていた。

そんな中、『Autosport(オートスポーツ)』によると、統括団体FIA(国際自動車連盟)が各チームへ、序盤4戦に向けた可変リアウイングの規則を通知したようだ。

それによると、各サーキットのメインストレート最後の600メートルが「追い抜き区間」に指定され、この中でのみ可変リアウイングを使用できる。また、最終コーナーのブレーキングゾーンには「計測区間」が設定され、ここで前を走るクルマの1秒以内に近づいていれば、後ろを走るクルマはメインストレートの「追い抜き区間」で可変リアウイングを使えるようだ。

追い抜きを可能にしつつ、追い抜きが簡単になりすぎないよう検討した結果、600メートルという距離が導き出されたとのことだ。また、初期的なシミュレーションによると、可変リアウイングによって最高速が時速10kmから12kmほど高くなるという。

観客やテレビ視聴者が分かりやすいように、コース上には「追い抜き区間」と「計測区間」を示す線が引かれる。また、フリー走行と予選中には、どのドライバーも自由に可変リアウイングを使用することができる。

序盤の4戦はこのルールを採用し、その効果を確認した上で、追い抜きが簡単になりすぎないよう、ルールの微調整を行っていくことになる。

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