マレーシアGPは、現在のF1開催契約が満了となる2015年までに、ナイトレースを開催するべきだ。
こう語ったのは、マレーシアGP開催地であるセパン・インターナショナル・サーキットの責任者ラズラン・ラザリ。『AFP通信』に対してラザリは、1999年から開催されているマレーシアGPが、今では「輝きを失った」と認めている。
またラザリによると、隣国シンガポールで2008年に始まった、市街地での照明を利用したナイトレースの成功も、マレーシアGPに打撃を与えたという。
マレーシアGPは、F1の中でもチケット代が最も安い部類に入るが、ラザリによると、昨年の来場者数は10万人を下回っていたという。2011年のレースでは、さらに来場者数が低下すると予想されている。
「われわれにとって最大のライバルはテレビだ。自宅での快適なレース観戦を希望する人は多いからね」とラザリは語っている。
また、建設当初は最先端サーキットだったセパンも、今では老朽化が目立ってきた。しかし、改修のための資金要求に対し、政府からの回答はないままとのことだ。
「雨が降ると、(グランドスタンドの屋根は)雨漏りする。それでは誰も満足しない。記録的な短期間で建設されたサーキットだが、残念ながらショートカットした部分や、メンテナンスの不十分な部分があった」とラザリは話している。
ラザリは、ナイトレースの開催が観客数減少に対する特効薬になるとして、次のように述べた。
「2015年までの契約を延長する前に、一度ナイトレースを開催する必要がある。夜には涼しくもなるので、これでより多くの観客を呼び込めるだろう」