「F1にエコは必要ない」とF1ボス

2011年03月18日(金)

F1の商業面を取り仕切るバーニー・エクレストンが、環境対策を重視した新エンジン規定を痛烈に批判した。

世界的に環境問題への関心が高まる中、ガソリンエンジンを使用するF1もしばしば非難の対象となっている。こういった事情もあり、2013年からのF1では、現行の2.4リッターV8エンジンに代わり、4気筒のターボエンジンを導入することが決まった。

しかし、これについてはF1の魅力が減ってしまうとして、反対意見があるのも事実。エクレストンも商業面の影響を懸念しており、『Autosport(オートスポーツ)』が『AAP通信』へ次のように語るエクレストンのコメントを掲載した。

「私は、小さな4気筒ターボに移行する動きに心から反対する」

「そんなもの必要ない。もしそういったことが重要なのなら、市販車ベースのレースでやるべきだ。基本的にはPRだよ。F1には関係のないものだ。こういった変化は、F1にとって非常に大きな損失になる。各主催者は大幅な観客減に見舞われるだろうし、テレビ局も離れていくはずだ」

また、複数の関係者が指摘するように、4気筒ターボエンジンになることでF1の迫力あるエンジン音を聞けなくなることをエクレストンも懸念している。

「私は、世界中でさまざまなバックグラウンドの人たちと会っている。スポンサーや主催者、ジャーナリストなど。F1にとっては非常に重要なものが、2つあると私は考えている」とエクレストンは語り、こう続けた。

「1つ目はフェラーリ。そしてもう1つが音だ。みんなあの音を愛し、あの音に熱狂するのだよ。一度もF1を見にきたことがなかった人へ、帰るときに(気に入ったものは)何か質問すれば、みんな“音だ”と答える」

「シンガポールGPへロシアの客人を招き、その後彼らとロシアで会ったんだ。彼らにとっては初めてのレース観戦だったが、私は何に感動したか彼らに尋ねた」

「私は音のことなど考えもしなかったが、彼らは音が一番重要だと言うのだよ。信じられなかった。ほんとうに心へ響くのは音なんだ。さらに驚くことに、ご婦人方も、この音に魅了される」

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