紆余(うよ)曲折が続く将来のF1エンジン規則。ここへ来て、2013年には4気筒1.6リッター・ターボとV8の両エンジンが混在する可能性が浮上している。
スペインGP開催中のバルセロナで行われたエンジンメーカーを交えての会合で、F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長は、すでに発表されているとおり2013年から4気筒の1.6リッター・ターボエンジンを導入すると明言した。
しかし、F1の商業面を取り仕切るバーニー・エクレストンは、V8エンジン廃止を強硬に反対する立場。そんなエクレストンが、トッド会長は2013年もV8搭載マシンを何台か存続させる提案を行っていると、『Reuters(ロイター)通信』へ次のように語った。
「異なる規則を共存させて成功した試しがない。そうだろう?」
そこで思い出されるのは2006年だ。現行のV8エンジンが導入されたばかりの当時、トロ・ロッソは性能を抑えたV10エンジンで戦っていた。