2011年F1第3戦中国GPが4月15日(金)、上海インターナショナル・サーキット(1周/5.451km)で開幕し、現地時間10時(日本時間11時)から90分間、フリー走行1回目が行われ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)がトップになった。
セッション開始時の天候は曇り、気温26℃、路面温度は30℃。サーキット全体が霧に包まれた状態でセッションが始まると、小林可夢偉(ザウバー)を先頭に各車が続々とコースイン。開始から約10分で全車がシステムチェックなどを行うインストレーションチェックを終えた。
このセッションでまずタイムを計測したのはナレイン・カーティケヤン(ヒスパニア・レーシング)。しかし、そのすぐ後に小林可夢偉(ザウバー)がカーティケヤンのタイムを更新してトップに。その後、トップチームのドライバーが走行を開始すると、次々にトップタイムは塗り替えられていった。
開始30分の段階では、全24名中11名のドライバーがタイム計測を行っており、トップはマーク・ウェバー(レッドブル)。2番手ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、3番手フェリペ・マッサ(フェラーリ)。
事前のコメントによると、フェラーリは今回、新しいフロントウイングなど複数の新パーツを持ち込むとのことだった。そのフェラーリでは、フェルナンド・アロンソがフロントウイングに空気の流れを確認する塗料をたっぷり塗って走行していた。
開始約45分でセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がタイムを更新。この段階では唯一となる1分39秒台のタイムを記録し、トップに立った。2番手はウェバーで、ベッテルとのタイム差は約コンマ5秒。3番手のハミルトンは1.3秒差になっている。
残り約40分、ハミルトンがコーナリング中にバランスを崩し、コースオフする場面もあったが、ハミルトンは無事にコースへ戻り、そのまま走行を続けた。残り約35分でベッテルがタイムを更新、その直後にはウェバーもタイムを更新し、ウェバーも1分39秒台のタイムを記録した。しかし、ベッテルが記録したタイムは1分38秒台だった。
残り約30分、ニック・ハイドフェルド(ロータス・ルノーGP)が10コーナーを立ち上がったところでクラッシュ。10コーナー出口で大きく縁石に乗り上げてバランスを崩し、スピンするような形でタイヤバリアに激突した。ハイドフェルドのクルマはノーズが大きく損傷したが、ハイドフェルドに大きいなケガはないようで、自力でクルマを降りて歩いている。
このセッションでは、コーナー出口ではみ出すクルマや、コースオフするクルマも多かったが、コースを外れると大量の土ぼこりが舞い上がっている。
残り約15分、これまでタイム計測を行っていなかったフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がようやくタイムを計測。まずは18番手タイムを計測し、その後もタイムを更新しながら周回を重ねていった。
残り約10分、パストール・マルドナード(ウィリアムズ)がスピンし、コース上にクルマを止めてしまった。コース上に止まったマルドナードは走行を再開することができず、クルマを降りてしまっている。
結局、ベッテルのタイムを上回るドライバーは現れず、このセッションはベッテルがトップのまま終了した。なお、トップのベッテルと、2番手になったチームメート、ウェバーとのタイム差は約コンマ6秒だった。