ブラジルのサンパウロで2日(月)、大雨のため延期されていたインディカー第4戦の決勝が再開され、チーム・ペンスキーのウィル・パワーが今季2勝目を記録。KVレーシング・テクノロジーの佐藤琢磨は、トップを快走していたものの、ピット戦略の失敗で8位に終わった。以下、ホンダのリリースより。
サンパウロでのインディカーレースは今年が2回目になる。ダウンタウン北部に設定される2.536マイルのストリートコースは、長いストレートを持つのが特徴で、抜きつ抜かれつのエキサイティングなレースが昨年展開された。今年も多くのファンが詰めかけた決勝日だったが、昨年と同様にスタートを目前にして雨に見舞われた。
しかも、今年の雨は非常に強く、レースはスタートしたものの、9周を終えたところで赤旗が出された。オフィシャルは小雨の降り続ける中でコースの水の除去を行い、2時間以上の中断の後、夕方4時過ぎにレースは再開されることとなった。
ところが、14周目を終える前に2度目の赤旗が出された。振り続けた雨がマシンによって巻き上げられ、バックストレッチの視界が非常に悪くなっていたのだ。レースを行うには危険過ぎるコンディションであると判断され、レースは月曜日に再開されることが決定した。
月曜日も天候は曇りで、スタート直後に雨が降り出したが、ウエットタイヤ装着で走れる状態が保たれ、レースは走行時間のトータルが2時間を迎えた51周でゴールとなった。
勝ったのはウィル・パワー(Team Penske)。26周目のリスタートで佐藤琢磨(KV Racing Technology-Lotus)にトップの座を奪われたが、フルコースコーション中の35周目にピットストップを行った作戦が功を奏し、一時、順位を9位まで下げながらも最後にはトップへと返り咲いて今季2勝目、サンパウロでの2年連続優勝を飾った。
2位には予選5番手だったグラハム・レイホール(Chip Ganassi Racing)が入賞。予選4番手のライアン・ブリスコー(Team Penske)は、ダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)とのバトルの末、表彰台に上る3位フィニッシュを果たした。
ウィル・パワー
「レースの終盤にピットインして集団の中に埋もれたが、そこからトップまでポジションをばん回して勝つことができた。これでポイントスタンディングでもトップに立つことができ、とてもうれしい。次からはオーバルレースが続くが、この調子で勝利を重ねていきたい。残念ながら今日も天候が悪くなってしまったが、サンパウロのコースは走っていて本当に楽しかった。舗装も新しくなっており、世界に誇れるストリートコースとなった。来年のレースが今から楽しみだ」
インディカー第4戦サンパウロの決勝ハイライト動画