F1 モナコGP予選、詳細レポート

2011年05月28日(土)

2011年F1第6戦モナコGPが5月28日(土)、モンテカルロ市街地サーキット(1周/3.340km)で2日目を迎え、現地時間14時(日本時間21時)からQ1、Q2、Q3、3つのセッションでなる公式予選が行われ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)がポールポジションを獲得した。

セッション開始時の天候は晴れ、気温23℃、路面温度は45℃。予選Q1は20分間で戦われ、18番手から24番手のドライバーがここで予選を終える。モナコの予選では、前をふさがれない状態で走ることが難しいため、多くのクルマがセッション開始直後からコースインし、5周前後の連続周回を走っていた。

なお、午前中にクラッシュしたニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)はコースインしているが、ヒスパニア・レーシングの2台はコースインしておらず、メカニックが大掛かりな作業を行っている。Q1では、トロ・ロッソ勢が苦戦しており、新規チーム勢とともにQ1でハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)が脱落。ヒスパニア・レーシングは結局、一度もコースへ出てくることはなかった。

Q1で予選を終えた18番手から22番手は以下のとおり。

18番手ヘイキ・コバライネン(チーム・ロータス)、19番手ヤルノ・トゥルーリ(チーム・ロータス)、20番手ハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)、21番手ティモ・グロック(ヴァージン)、22番手ジェローム・ダンブロシオ(ヴァージン)。

ヒスパニア・レーシングの2台は、一度もコースへ出ることなく、トップタイムから107%以内のタイムを記録できなかったため、規定により予選落ちとなる。

Q1のトップ5は、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、パストール・マルドナード(ウィリアムズ)、ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)だった。

予選Q2は15分間の戦いになり、11番手から17番手のドライバーがここで脱落となる。各車が1回目の走行を終えた段階では、ザウバーの2台、ロータス・ルノーGPの2台、フォース・インディアの2台、そしてセバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)が脱落する位置につけている。

小林可夢偉(ザウバー)は苦戦を強いられており、チームメートのセルジオ・ペレスがQ3進出を決める中、可夢偉はここで脱落。また、ウィリアムズでも、経験豊富なルーベンス・バリチェロが脱落する一方で、ルーキーのパストール・マルドナードがQ3進出を果たした。

Q2で予選を終えた11番手から17番手は以下のとおり。

11番手ビタリー・ペトロフ(ロータス・ルノーGP)、12番手ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)、13番手小林可夢偉(ザウバー)、14番手ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、15番手エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、16番手ニック・ハイドフェルド(ロータス・ルノーGP)、17番手セバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)。

Q2のトップ5は、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、フェリペ・マッサ(フェラーリ)だった。

予選Q3は10分間で戦われ、ここでポールポジションが決まる。セッションの半分が経過した段階では、ベッテルがトップ、2番手バトン、3番手マーク・ウェバー(レッドブル)、4番手アロンソになっている。残り約2分、ペレスがトンネルの先にあるヌーベル・シケインのバリアにクラッシュ。これでセッションは赤旗中断となった。

ペレスは、トンネルの中から通常よりアウト側を走行してしまい、ヌーベル・シケインへ向けて路面のでこぼこでバランスを崩し、まずはアウト側にあるガードレールにクラッシュ。そのままコントロール不能になり、ほとんど減速できないまま、本コースと退避路の間にあるバリアに激しく衝突した。

ペレスの救出には時間がかかったが、ペレスが事故現場に横付けされた救急車に乗せられると、観客席からは拍手があがった。撤去されるペレスのクルマでは、バリアに激突した右側のサイドポッドが完全につぶれていることが確認できた。また、ペレスを乗せた救急車がコース上を走っていくと、観客席からはペレスに向けて拍手が送られた。

各チームからの未確認情報によると、ペレスに意識はあり、会話をできているという。また、ザウバーはペレスが病院へ搬送されたことを認めている。ペレスのクルマを撤収後、ペレスが激突したバリアの修復作業が続けられ、約35分の中断を経てセッションが再開された、なお。この時点ではマルドナード、ハミルトンがタイムを計測できていない。

セッションが再開すると、ハミルトンなどがタイム計測を行ったが、ベッテルのタイムを破ることはできず、ベッテルのポール獲得が確定。ベッテルにとっては、モナコGPでは初、今季5回目のポールポジションとなった。

Q3の結果は以下のとおり。

1番手セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、2番手ジェンソン・バトン(マクラーレン)、3番手マーク・ウェバー(レッドブル)、4番手フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、5番手ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)、6番手フェリペ・マッサ(フェラーリ)、7番手ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、8番手ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、9番手パストール・マルドナード(ウィリアムズ)、10番手セルジオ・ペレス(ザウバー)。

【結果】モナコGP予選、各ドライバーのタイム、タイム差など

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