今週末に開催されるヨーロッパGPでもカナダGPと同様に、決勝でDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使用できる区間が2か所設けられる。
ただし、DRS利用が許されるための条件となる先行車とのタイム差を検知するポイントは1ヶ所のみとなる。なお、フリー走行や予選では、DRSの使用は自由だ。
しかし、カナダGPの勝者であるジェンソン・バトン(マクラーレン)はDRSがヨーロッパGPの様相を変えてしまうかどうかはわからないとしている。
「(ヨーロッパGPが開催されるバルセロナの市街地コースは)すごく追い抜きが難しいところなんだ。2ヶ所のDRS区間が設けられたとしても、追い抜きがそれほど簡単になるとは思えないね」
スペインのスポーツ紙『AS』が報じたところによれば、ヨーロッパGPでの検知ポイントはターン8の130メートル手前に設けられる。最初の追い抜き区間はターン10と12の間に設けられ、画像の「DRS1」からDRSを作動させることができる。
また、2番目の区間はターン14と17の間に設けられ、画像の「DRS2」からDRSを作動できるが、この区間においても上述の検知ポイントで前のクルマから1秒以内にいる場合のみDRSを利用することができる。
つまり、最初の区間で前のクルマとの差を縮め、次の区間で一気に追い抜く、というような使い方が可能となりそうだ。もし、雨が降った場合、DRSの使用は禁止されるが、現時点でのヨーロッパGPの予報は晴れになっている。