小林可夢偉(ザウバー)が26日(日)に行われたヨーロッパGPで入賞を逃したことについて、ザウバーは可夢偉の戦略を誤ったと認めた。
リアウイングの違反により、最終的には失格となった開幕戦を含めると、可夢偉は第7戦カナダGPまで全戦でポイント獲得圏内となるトップ10でのゴールを続けていた。予選で下位に沈んだとしても、決勝でパンクに見舞われて最後尾へ後退したとしても、最終的にはトップ10でレースを終える可夢偉の走りにザウバーも非常に満足だとのコメントを残していた。
可夢偉はヨーロッパGP予選で14番手に。しかし、可夢偉はタイヤの使い方に定評があり、今回のレースではタイヤの使い方が大きな話題の1つになっていた。そのため、今回も決勝で可夢偉が順位を上げていくと予想され、可夢偉本人も予選後には、「レースに向けた自信は大きいです」と力強いコメントを残していた。
そして迎えた決勝、1回目のピットストップでソフト側のタイヤからハード側のタイヤに交換した可夢偉は、中団グループに埋もれたまま抜け出すことができず、最終的には16位でゴール。今季初めてトップ10を逃すこととなった。
可夢偉がトップ10入りを逃した原因について、ザウバーの技術責任者であるジェームス・キーはレース後、戦略の判断を誤ったと認め、次のように語った。
「可夢偉はソフト側タイヤでスタートし、1回目のピットストップでハード側のタイヤに交換した。タイヤ交換は2回の予定で、最後に新品のソフト側タイヤを使おうとしていたのだよ。だが、これがうまくいかなかった。ミディアムタイヤ(ハード側タイヤ)は非常に遅かったんだ。しかし、最後にソフト側タイヤで走る周回数はあまり多くしたくなかった」
「今振り返ってみれば、ピットストップを3回にしたほうがよかったのかもしれない。このコースでは今でも追い抜きが難しいので、われわれがスタートした順位からポイント圏内まで順位を上げるのは難しいことだ」