マクラーレンのルイス・ハミルトンが、ドイツGPに向けた意気込みを語った。
ルイス・ハミルトン
「ここでのレースは前回、前々回と波乱に満ちたものだった。前回の2009年にここに来たときはアップダウンの激しい週末だったね。今季の序盤はクルマの状態が思わしくなくて苦境に立たされた。ファクトリーのスタッフは解決策を探るべく昼夜を問わずに働いてくれたんだ。そして、最初の1周からクルマの違いを感じたよ。進化を感じたね。予選の結果も良く、KERS(運動エネルギー回生システム)のおかげで決勝スタートも良かった。1コーナーではトップに立てそうだったけれど、追突されてタイヤがパンクしてしまい、クルマにダメージを負った」
「2007年はクレイジーなレースだったね。ほんの数周で土砂降りになったんだ。パンクのあと、レインタイヤに交換するべくピットに入ったのだけれど、それでも路面はすごく滑りやすかった。路面に残った水たまりに乗ってしまってそのまま他のドライバーたちと一緒に同じ場所でスリップしてしまった。レースコントロールがレース中断を宣言し、ニュルブルクリンクのマーシャルたちが危険な状況の中で素晴らしい仕事をしてくれて、僕をクレーンで吊り上げてコースに戻してくれた。すでに周回遅れになってしまっていたとはいえ、僕自身はレースを楽しめたよ。結局あと一歩のところでポイントは逃してしまったけれどね」
「この経験から導き出した教訓は、ニュルブルクリンクに来るときは先入観を持っちゃいけないということだ。今のサーキットはもともとの14マイルのレイアウトほど壮大ではない分、安全性も高いけれど、それでも油断ならないのは確かだ。天候もすぐに変わるから半日で全ての季節を体験するような感じだね。そうなったときはチームが素早く決断力を持って対応してくれる。それからもうひとつ間違いないのは雰囲気が素晴らしいということ。地元ファンはどんな天気であっても大騒ぎの仕方も楽しむ方法も知っているからね!」