ザウバーのチーム代表ペーター・ザウバーが、同チームでF1フル参戦2年目を迎えている小林可夢偉と、同チームから今年F1にデビューしたセルジオ・ペレスを高く評価。このラインアップに満足していると語った。
ザウバーでは、前チームオーナーのBMWが2009年限りでF1から撤退。その後のチーム売却がうまくいかず、チーム存続が危ぶまれたが、チーム創設者でもあるザウバー代表がチームを再び買い取ることでF1参戦を継続。2010年からは可夢偉が所属している。
シーズン前にチームの存在自体が危機に陥ったため、2010年は苦戦が続いた。しかし、今季は可夢偉が第2戦から第7戦まで連続入賞を果たし、チームランキングではレッドブル、マクラーレン、フェラーリ、メルセデスGP、ロータス・ルノーGPに次いで6位につけている。
「直接のライバルであるトロ・ロッソ、フォース・インディア、ウィリアムズには大きな差をつけ、彼らより上位につけている」
「特に、ロータス・ルノーGPよりも明らかに速く、メルセデスGPと同等だった前戦シルバーストン(イギリスGP)には満足している。タイヤにやさしいクルマ作りをした成果が出てきた」とザウバー代表は『SonntagsBlick(ゾンタークスブリック)』紙に寄稿している。
ザウバー代表によると、ザウバーチームとしても可夢偉とペレスのパフォーマンスに満足しているようで、両者が来季も残留する可能性は高いという。
「可夢偉は素晴らしいリーダーシップを発揮する存在に成長しており、セルジオは速さだけではなく、レースで安定した走りを見せられると証明した。そういった意味では、将来についてリラックスしているよ!」
「今年のわれわれは、これまで全体的にうまくやれている。予選では、まだ力を発揮しきれていないがね」
「このチームはこの数年間、あらゆる面で安定性が飛躍的に向上した。これこそ、われわれがトップへ行く礎になる」とザウバー代表は加えている。
可夢偉の契約については、先日に更新間近と報じられたが、その後、可夢偉本人がこれを否定。トップチーム移籍も視野に入れているとのコメントを残していた。