2007年のF1チャンピオンで、現在はWRC(世界ラリー選手権)とアメリカのNASCAR(ナスカー/北米で高い人気を誇っているレース)に参戦しているキミ・ライコネンが、現在F1のポイントランキング首位に立ちながらも、3戦連続で優勝を逃しているセバスチャン・ベッテル(レッドブル)に助言した。
2007年、フェラーリに所属していたライコネンは、当時チームメート同士での確執が伝えられていたマクラーレンのルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソを抑え、最終戦で逆転して悲願のチャンピオンになった。
今はF1を観戦する立場となったライコネンだが、『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』に8戦を残してのベッテルの大幅リードについて尋ねられ、次のようにコメントした。
「序盤で大差がついていても、終盤になって差が縮まることはよくあるんだよ」
「だけど、ベッテルの場合はおそらくこれから最終戦まで優勝しなくてもチャンピオンにはなれるんだ」
10月には32歳になるライコネンだが、2012年の計画は未定だ。F1への劇的な復帰もまだあり得る。だが、自身の今後についてさまざまな質問をなげかけられたライコネンは「まだ分からない」とだけ答えた。
「100通りの言葉でそのことについて聞かれても、答えは一緒だ。僕がまだ分からないのだから、誰も分からないさ」
また、元F1レーサーのジャック・ビルヌーブが以前「もうF1は見たくない」とコメントしていたように、ライコネンも今シーズンのレースやDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)の導入といったルール変更に好感をもっていないようだ。
「DRSを使った追い抜きは、本当の追い抜きとは言えない。ドライバーがやること言えばスイッチを押すだけだ」
「もしかしたらF1を良い方向へ導こうと考えての導入かもしれないし、テレビ放映に適しているのかもしれない。だけどドライバーにとってはあまり良いことではないと思う」とライコネンは今季のF1に苦言を呈した。