ペドロ・デ・ラ・ロサ、F1はヨーロッパ以外での開催を受け入れなければならない

2011年09月30日(金)

F1は伝統的な開催地が集まるヨーロッパから中東やアジアにも開催地が拡散している現実を直視する必要がある。このように主張しているのは、2010年シーズン途中までザウバーに小林可夢偉のチームメートとして在籍し、現在はマクラーレンでテストドライバーを務めているスペイン人のペドロ・デ・ラ・ロサだ。

現在参戦しているF1チームのうち、8チームがイギリスを活動拠点としている。その他の4チームもスペイン、スイス、イタリアとヨーロッパが本拠地となっている。だが、2012年シーズンを例に挙げると、予定されている全20戦のうち12戦はヨーロッパ以外の国での開催となる。

デ・ラ・ロサは最近『formulasantander.com』にF1は世界の潮流(ちょうりゅう)と共に動いているという内容のコラムを寄稿した。「そもそもF1グランプリには、それを開催することができる国で行われていた歴史がある。今現在、F1を誘致できるのは中東諸国、あるいはその国々と同じ大陸にあるアジアだ」と指摘している。

そんな中、次にカレンダー落ちする可能性が高いのは、伝統のある開催地ドイツだ。

ホッケンハイムリンクと1年交代でF1ドイツGPを開催しているニュルブルクリンクのカール・ヨーゼフ・シュミットは、「ドイツGPなしのF1シリーズというのは想像できない。それはエクレストン氏(バーニー・エクレストン/F1の最高権威者)も同じ思いだと思う」と今週『DPA』の特派員に語った。シュミットは2013年にニュルブルクリンクで開催されるF1ドイツGPの開催費を低くするよう、現在F1主催者側と交渉を重ねている。

しかし、デ・ラ・ロサは伝統あるF1開催地は、やがて来る未来に目を向けるべきだと語っている。

「僕らようにニュルブルクリンクやブランズ・ハッチ(元イギリスGP開催サーキット)、エストリル(元ポルトガルGP開催サーキット)、ポール・リカール(元フランスGP開催サーキット)でのF1レースを見て育った世代にとって、それらのサーキットでのレースが見られなくなるのはさびしいものだ。でも、アジアの国々のF1に対する投資はすごく、既存の開催サーキットに取って代わってF1を誘致できるほどであるのは明確だ。たとえそれが歴史あるヨーロッパのサーキットであってもね」と付け加えた。

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