WRC第12戦ラリー・スペイン、セバスチャン・ローブが優勝 キミ・ライコネンはリタイア

2011年10月25日(火)

WRC(世界ラリー選手権)第12戦ラリー・フランスが、20日(木)から23日(日)にかけて行われ、シトロエンのセバスチャン・ローブが優勝。キミ・ライコネンはリタイアだった。以下、プジョー・シトロエン・ジャポンのプレスリリース。

セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ組は、ラリー・スペインの大地でパーフェクトなレースを展開、彼らにとって67勝目となる今回の勝利で、2つの大きな成果をものにしました。シーズン終了まで1ラウンドを残してシトロエン・トタル・ワールド・ラリー・チームに7度目となる世界タイトルをもたらしたこと。そして今回の勝利でローブがドライバーズ・タイトル争いで再び大きなリードを得たことです。ドライバーズ・タイトル争いの決着は、3週間後のラリー・GBでつくことになります。

デイ1では2位との差が30秒あったセバスチャン・ローブとダニエル・エレナは、今期5勝目を手にする為に、この差をキープすることを決めていました。ベストなタイヤを選択、パワーステージにも使用されたSS15のコル・デ・ラ・テーセタでは最速タイムをマークし、彼らはデイ1でのリードを見事に維持しました。

一方、デイ3で5位スタートとなったセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組は2度の最速タイムに、2度の2位をマークする好調の走りを見せました。ところが総合4位に浮上しようというSS17で、エンジントラブルのためシトロエン DS3WRCを止めざるを得なくなりました。これでオジエはラリー・スペインでの獲得ポイントがなくなり、計算上はオジエのドライバーズ・タイトル獲得の可能性が消えました。

ボーナスポイントがかかるパワーステージはさらに注目が高まりました。セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ組は濡れたターマック路面にハード・タイヤを選ぶという安全策でいきました。それでも3位に入って1ポイントを獲得。「勝つことができてほっとしている。簡単な勝利ではなかったし、最後の最後まで攻めなくてはならなかった」とWRC出場150回目にして67勝目を挙げ、喜ぶローブは語ります。

「今日はタイヤ選択がちょっと難しかった。天候が安定しなかったからね。パワーステージではベストポジションとは言えなかったけど、とにかくポイントを獲得できた。これは3週間後のレースで効いてくるよ。ターマックでは、サーキットを走るような正確なドライビング・スタイルが要求される。でも今年は初日のグラベルで優勝への下準備をばっちりしたからね」

セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ組はラリー・GBをミッコ・ヒルボネンに対して8ポイントのリードで迎えることになります。

「今はとにかくシトロエンの7度目の世界タイトル獲得を喜んでいるよ! でも、ドライバーズ・タイトル争いも気が抜けない。ミッコ・ヒルボネンは今回2位といい位置につけた。彼はGBでは攻めてくるよ。何としても彼より先にフィニッシュする。優勝することがベスト。僕たちの運命は、自分たちの走りにかかっているんだ!」

セバスチャン・ローブとミッコ・ヒルボネンの最終決戦を待ちつつも、7度目の世界タイトルに沸くシトロエン・トタル・ワールド・ラリー・チームの喜びを、シトロエン・レーシングを率いるオリビエ・ケネルは次のように語りました。

「シトロエンにとって4年連続となる世界タイトル獲得を、私たちはとても誇りに思います。これはチームの不断の努力の結果です。私たちは苦しいときにも団結してきました。今シーズン12戦終わって10勝は素晴らしい成績です。今週はリタイアとなりましたが、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組もシーズンを通して素晴らしい戦いを見せ、チームに貢献してくれました」

「今回のトラブルの原因が何だったのか、これからマシンを検証することになりますが、フランスでセバスチャン・ローブがリタイアした件と関係がないことはすでにはっきりしています。今シーズン、私たちが目指したゴールは2つ、ドライバーズ・タイトルとマニュファクチャラーズ・タイトルでしたが、そのうちの1つを今日私たちは手にすることができました!」

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