2011年F1第17戦インドGP決勝が、10月30日(日)現地時間15時(日本時間18時30分)からブッダ・インターナショナル・サーキット(1周/5.125km)で行われ、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が王者の貫録を見せつける完全勝利。小林可夢偉(ザウバー)はリタイアになった。
レーススタート時の天候は曇り、気温31℃、路面温度は38℃。上位勢はきれいにスタートしたものの、後方集団では1コーナーや3コーナーで接触事故が発生。スピンしているクルマもいた。これに小林可夢偉(ザウバー)も巻き込まれ、可夢偉は3コーナーの先にクルマを止めてリタイアしている。
また、4番手のジェンソン・バトン(マクラーレン)がスタートで3番手に浮上し、4コーナーに向けて2番手スタートのマーク・ウェバー(レッドブル)を抜いて2番手に。5周目には、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使用したウェバーが4コーナーへのブレーキングでバトンに並びかけるものの、バトンが2番手を死守した。
バトンとウェバーがバトル状態になっていることもあり、トップのベッテルはバトンとの差を広げていき、10周を終了した時点で両者の差は約4秒になった。また、中段以降は激しいバトルを展開。トロ・ロッソ勢が2台連なって走行し、次々に前のクルマを抜いて順位を上げている。
16周目終了時に3番手ウェバーと4番手フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が1回目のピットイン。ウェバーは5番手でコースへ復帰したものの、アロンソはまだピットへ入っていないミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)の後ろ、7番手でのコース復帰となってしまった。しかし、次の周にアロンソはシューマッハを抜くことに成功した。
18周目終了時に2番手のバトンがピットイン。次の周にはベッテルもピットへ。ベッテルはトップでコースへ復帰、2番手バトン、3番手ウェバー、4番手アロンソ、5番手フェリペ・マッサ(フェラーリ)となり、1回目のピットストップで上位勢の順位が入れ替わることはなかった。
24周目、マッサとルイス・ハミルトン(マクラーレン)が接触。ハミルトンがマッサのインに飛び込んだものの、両者は接触してしまった。この接触により、ハミルトンはピットへ戻ってフロントウイングを交換。一方のマッサはそのまま走行を続けた。
30周目、ハミルトンとの接触についてマッサにペナルティーが下され、マッサはペナルティーを消化するためにピットへ。次の周にマッサはタイヤ交換も行い、11番手まで順位を下げた。しかし、34周目にマッサは、予選時と同じように縁石の高い部分に乗ってしまい、フロントサスペンションを壊してリタイアした。
37周目終了時にウェバーがピットへ。ここまでソフト側のタイヤを使ってきたが、ウェバーはハード側タイヤを装着。2種類のタイヤを使用する義務を消化してピットアウトした。39周目終了時にはアロンソもピットへ。アロンソもハード側のタイヤを装着し、タイヤの義務を消化してウェバーの前でピットアウト。ピットストップでウェバーを抜くことに成功した。
46周目終了時、2番手のバトンがピットイン。バトンはハード側のタイヤを装着し、タイヤ交換の義務を消化した。次の周にはベッテルもピットへ入り、タイヤ交換の義務を消化。ベッテルはバトンの前、トップのままコースへ復帰した。
残り数周になったところで、ベッテルはファステストラップを更新しながら2番手のバトンとの差を広げる。残り2周、3番手のアロンソを追いかけるウェバーがファステストラップを更新。しかし、次の周にはベッテルが再びファステストラップを更新した。
ベッテルは最終周の60周目にもダメ押しのファステストラップ更新。ポールポジション、全ラップで首位走行、ファステストラップを記録、そして優勝という完全制覇を果たして今季11勝目を記録した。
・F1第17戦インドGP終了後ランキング
・【結果】インドGP決勝、各ドライバーのタイム、タイム差など