フェラーリのフェルナンド・アロンソが、ヤス・マリーナ・サーキットで行われるアブダビGPに向けた意気込みを語った。
フェルナンド・アロンソ
「長かった今シーズンもラスト2戦だね。年間チャンピオンは決まったけれど2位はまだ争っている状態だ。でも正直なところ、その2位になりたいというよりも7月のイギリスGP以来遠ざかっている優勝のほうがうれしい」
「チームの皆は僕が年間ランキング2位を勝ち取れるように頑張っているのがすごく伝わってくるよ。それがチーム全員の今シーズンの努力に対する栄誉だということもよく分かっている。でも僕らドライバーというタイプの人間は、とにかくトップでゴールしたいんだ。それ以外の順位はそこまで重要ではないんだよ」
「勝つことが困難なのは認識しているよ。シーズンもここまで終盤になると、自分たちの位置というものがすごく明確に見えてくるんだ。でもそんな中で勝負できる条件みたいなものも分かってくる」
「例えば鈴鹿(日本GP)での状態がそうだった。すべて正確にこなせば上位3位を狙えるけれど、僕らはスターティンググリッド3列目という予選結果が多い。それでも決勝のレースでは状況が一変することもあるし、そう考えるほうがより現実的だ。だから僕たちの目標は表彰台さ。それにアブダビは僕が唯一トロフィーを持っていないレースだから、ぜひ新たにひとつ持ち帰って、家の棚の空きを埋めたい」
「会見では、昨シーズン(※)を振り返って再びこのサーキットに戻ってきてどう思うか、と頻繁に聞かれるだろうね。去年の事を考えながら明日の朝パドックを見てまわるのが楽しみと言ったらそれはうそになるよ。でもそんな気分もすぐに消えて、僕の心のなかにも今現在のこと、つまり今週末の攻略法や今後のことを考える余地が生まれるさ」
「来シーズンを見越してできる限り学びたい。それが正しいことなんだ。スポーツだけに限らず人生全般において、人はこれからのことを見通さなければいけない。去年のアブダビGPは良くない1日にはなったけれど、僕のキャリアの重要なステージのひとつだったんだ。フェラーリとの関係もより強固なものとなったよ」
(※)昨シーズン、アロンソはシーズン最終戦となったアブダビGPでルノーのビタリー・ペトロフを抜けずに7位で終え、結果的に年間チャンピオンの座を逃した。