フェラーリのフェルナンド・アロンソは、ヤス・マリーナ・サーキットで行われたアブダビGPを5番手からスタートして2位になった。これによってアロンソは、F1で全グランプリのトロフィーを獲得したことになる。
フェルナンド・アロンソ
「今日の結果には大満足だよ。やっとトロフィーのコレクションが全部そろったんだ! これまで3位以内でゴールしたのが73回。この10年間でF1の全グランプリの表彰台に上がることができたよ。来年はオースティン(アメリカGP)そして再来年はロシアで初めてのグランプリが開催されるから、新たな挑戦は続くさ。もちろん僕の最大の目的は常にタイトル獲得だけどね。僕だけじゃなく、チーム全体でタイトル獲得を狙っていくよ」
「今日は優勝を目指してスタートからゴールまで攻め続けた。スタートも良かったしハミルトン(ルイス・ハミルトン/マクラーレン)のペースについていくことができた。最初のピットストップは成功と言えるんだけれど、2回目のピットストップではピットインのタイミングがほかのマシンと重なったり、左フロントタイヤの交換に手間取ったりして数秒余計にかかってしまったんだ。でもこれが優勝できなかった理由だとは思っていない。最終的に勝つのは最も速かったマシンだからね。今日の結果もそうさ」
「1周目はかなり興奮したよ。スタート直後からまず1コーナーでウェバー(マーク・ウェバー/レッドブル)をアウト側から攻めた。その位置の方がよりグリップがあると分かっていたからね。そしてベッテル(セバスチャン・ベッテル/レッドブル)がコース外に飛び出すのを見て、バトン(ジェンソン・バトン/マクラーレン)のスリップストリーム(前車の背後につくことで、 空気抵抗が減る現象)に入った」
「これはリスクもあったけれど、最終的に追い抜くことができたよ。今日は予想以上にマシンがよく走り、ミラー越しに後ろを気にするよりも前のクルマを追うのに忙しくて、いつもより苦労の少ないレース展開だった。たまにこういう日があるんだよね」
「ゴールするまで優勝をあきらめなかった。バトンがKERS(運動エネルギー回生システム)のトラブルを抱えていたように、(前を走る)ハミルトン(ルイス・ハミルトン/マクラーレン)にも何かが起こる可能性だってあったんだからね。今年はチャンピオン争いにはあまり絡めなかったけれど、良いシーズンになっていると思う。チームとしてずいぶん進歩したし多くのことを学んだよ」