トロ・ロッソが2012年のドライバーを発表。今季後半にHRTからデビューを果たしたダニエル・リチャルドと、新人のジャン・エリック・ベルニュというラインアップになる。
リチャルドは、トロ・ロッソのチームオーナーであるレッドブルのドライバー育成プログラムに所属。今季は兄弟チームであるトロ・ロッソとレッドブル・レーシングの控えドライバーを務めていたが、第9戦のイギリスGPでHRTからF1のレースデビューを果たし、最終戦まで戦った。
一方のベルニュもレッドブルの育成ドライバー。2011年はF1への登竜門の1つとされるフォーミュラ・ルノー3.5でランキング2位になった。シーズン終盤には、トロ・ロッソからF1のフリー走行にも出走。また、11月に行われた若手テストにレッドブルから参加し、3日間のテストで3日ともトップタイムを記録していた。
若手2人を起用した理由について、トロ・ロッソのチーム代表フランツ・トストは次のように語っている。
「2005年にスクーデリア・トロ・ロッソが設立されたとき、レッドブル・ジュニアドライバー・プログラムの若手にF1への第一歩を踏み出させるという目的があったことを忘れてはならない。そのため、随時ドライバーを変更するのはこのチームの文化でもある」
リチャルドは、「この知らせに興奮して、いまだに飛び跳ねているくらいだよ」と喜びを表現し、こう続けた。
「2011年シーズンの後半、11戦に出場して、ともに戦った仲間から多くのことを学んだ。僕にチャンスをくれた彼らに感謝したい。スクーデリア・トロ・ロッソに加入することは、以前から僕の目標だったんだ。だから、この素晴らしい機会を与えてくれたレッドブルに感謝する。テスト開始が今から待ち遠しいよ」
そして、F1デビューが決定したベルニュは、このようにコメントした。
「今年はクリスマスが早めに来たね! 今年このチームで何度か走り、アブダビではレッドブルのテストに参加して、デビューに向けた準備が整ったと確信したんだ。テストと実際のレースには大きな違いがあると分かっているけどね。トロ・ロッソのみんなとの作業を楽しめたし、実際にこのチームの一員になることが待ち遠しい。早く来年の3月にメルボルン(開幕戦オーストラリアGP)でグリッドにつきたいよ」