F1の商業面を取り仕切るバーニー・エクレストンが、アメリカでの市場開拓はF1にとって難しい課題になると認めた。
2007年にインディアナポリスで開催されたレースを最後に、F1はアメリカから遠ざかっている。エクレストンの計画では、2012年にテキサスでF1アメリカGPを復活させ、さらに翌2013年にはニューヨーク近郊でもF1を開催することになっている。
「われわれは数年前に現地へ行ったことがある。アメリカらしくもなく、彼らはものごとが実際に始まる前から、それによって生まれる利益を知りたがる。だが、それを示すのは容易なことではない」とエクレストンは『Al Jazeera(アル・ジャジーラ)』に語り、こう続けた。
「われわれは、最大で2レースをアメリカで行うが、アメリカ大陸と同じくらいの広さのヨーロッパでは8レースを行っている。これを考えるとアメリカでの挑戦は難しい。もしもっと多くのレースをアメリカで開催できて、さらにテレビでの放送が増えるのであれば問題はないんだろうが」
また、アリゾナ州出身で、1970年代から80年代にかけてF1に参戦していたエディ・チーバーは、F1におけるアメリカ人ドライバーの存在が鍵になると考えているようだ。
チーバーは『CNN』へ、次のようにコメントした。
「アメリカ人ドライバーが登場すれば、F1もより大きな成功を収めることができるだろう」
「そのためにはたった1人じゃダメだ。とは言っても、誰か1人がF1に参戦することでF1アメリカGPは活気を帯びるだろうし、多くの若手ドライバーがF1でレースをしたいと思うようになるかもしれない。今のアメリカの若手ドライバーは、ほぼ全員がNASCAR(アメリカで絶大な人気を誇るレースカテゴリー)でレースをしたいと思っている。F1で走りたいと思うドライバーがもっと必要だ」