小林可夢偉(ザウバー)が、自身の公式ブログを更新。「2011シーズン 開幕戦に向けて」というタイトルで、新シーズン開幕に向けた意気込みを語った。
開幕直前、最後の合同テストが行われていた最中に日本を大地震が襲った。16年前に阪神・淡路大震災を経験した可夢偉は、自身のレースを通じて被災地へ勇気を送りたいと話している。
「開幕前、最後のバルセロナテストの後、一度日本に戻っていました。ブログにも書きましたが、僕が経験した16年前の震災以上の地震と大きな津波が起き、大勢の方々が被災されてしまい、とても胸が痛んでいます」
「とにかく日本に着いたその夜から、僕としてできることを準備しつつ、普段の生活でも節水や節電を心が けていました。今はもうオーストラリアに向かっていますが、開幕戦からすべてのレースでしっかりと戦い、少しでも被災地の皆様を勇気づけることができたらと思っています」
昨年ザウバーに加入した可夢偉は今年、ルーキーをチームメートに迎えることから、チームをリードしていく立場になる。「フル参戦2年目の今年は、僕自身にとっても勝負の年だと位置づけています。だからこの冬のテストはかなり自分自身にプレッシャーをかけていました」と可夢偉は2年目にかける思いを語った。
冬のテストでは、順調にいかなかった部分もあるものの、「テストの内容もクルマのパフォーマンスも悪くはないという手応えを得ています」と可夢偉。しかし、まだライバルと比べた自分たちの競争力は分からないと加えた。
「自分たちがどれくらいのポジションにいるのかというのは、例年以上に見えづらい状況でもあります。僕たちは空タンのパフォーマンスランはそこまでやってませんし、テストでトップタイムを出そうと思えばいくらでも出せますからね」
「だからすごく未知数な部分が多いので、開幕戦は波乱が多いレースになりそうです。ピットストップの回数は間違いなく増えるでしょうね」
そして可夢偉は、次のような一文でブログを締めくくった。
「いよいよ2011シーズンが始まりますが、とにかく僕は日本の皆様への思いを込めて、自分自身とクルマのパフォーマンスを最大限引き出して毎戦入賞を目指して走ります」