F1買収を目指しているグループが、強力な支援を獲得したようだ。
世界各国の主要メディアを傘下におさめるニューズ・コーポレーションと、フェラーリの親会社フィアットの株主でもあるイタリアの投資会社エクソールは先日、F1買収を検討していると発表していた。
また、F1チーム側もF1の商業権保有に興味を示しており、主要F1チームの首脳陣が今週末、ドイツでニューズ社のルパード・マードック会長と会談する予定だ。
そして、ニューズ社が株主になっている『Sky News(スカイ・ニュース)』によると、ニューヨークを拠点にする投資銀行であるレイン・グループが、F1買収計画に出資するようだ。
レイン・グループについては先月、グーグルの元CEOエリック・シュミットや、フェイスブックの元社長ショーン・パーカーらから出資を受けたことが、『Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)』で報じられていた。なお、ゴールドマン・サックスの元パートナーであるジョー・ラビッチがレイン・グループを率いている。
ニューズ社やレイン・グループから正式なコメントは発表されていないが、F1の統括団体FIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長はトルコGPの際、F1買収に対して拒否権を発動することが可能だと語っていた。
一方、F1の商業面を取り仕切っているバーニー・エクレストンは、次のようなコメントを残した。
「買収したいと言うものがいるかもしれないが、だからと言ってオーナーが売りたがっているというわけではない。それに
CVC(現オーナー企業)は、売却を希望していないことをとても明確に述べたはずだ」
現在、投資会社CVCキャピタルがF1の権利を売却した場合、金額は数十億ドル(数千億円)規模になるとみられている。