7月末のハンガリーGPから8月28日決勝が行われるベルギーGPの間に、F1のシーズン中においては珍しくほぼ1か月に及ぶ間隔が空くが、F1の各チームはこの間に2週間ファクトリーを強制的に閉鎖し、その期間には一切の作業を停止することで合意している。しかし、お互いがこの合意を順守しているのか監視することはないようだ。
ファクトリー閉鎖の間、スタッフはお互いにEメールを交換することも許されていない。しかし、メルセデスGPのチーム代表ロス・ブラウンによれば、この活動停止について特に監視が行われることはないという。
ブラウンは『DPA通信』へ次のように述べている。
「われわれはお互いを信頼しているし、全員が合意事項を順守することは明確だからね」
しかし、ブラジル人ジャーナリストのリビオ・オリッキオは、F1がシーズン途中において一切の活動を停止することは”意味がない”と主張。その合意がきちんと守られるかどうかは疑わしいとしている。
だが、レッドブルの設計者であるエイドリアン・ニューイも休みをとるつもりだと次のように語った。
「働いたり、考えたりすることをやめることができるようにしなければいけないと思うよ。そうじゃなければずっと頭の中はいっぱいになったままで、それは健康的じゃなだろうからね」
また、別のジャーナリスト、ステファノ・マンチーニは『La Stampa(ラ・スタンパ)』へ次のように書いている。
「ニューイみたいな人が本当にオフィスの明かりを消して、スタッフたちに“また15日後に会おう”なんて言うと思う人がいれば、それはまともじゃない」
「ファクトリーは活動を停止するかもしれないが、脳はそうじゃない」
ブラウンはこれに対し次のように語っている。
「完全にそれから逃れることはできないよ。なぜならそれは私たちの性(さが)だからね。でも、もちろんオフィスにこもっているよりは海岸でリフレッシュするほうがいい」