F1の最新公式ゲームソフト『F1 2011』。TopNewsでは、発売間近に迫ったこのゲームを実際に体験、今回はそのレポートをお届けする。
2011年のF1で話題になっているのは、KERS(運動エネルギー回生システム)の復活とDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)の導入。さすが公式ゲームソフトということもあり、『F1 2011』は当然KERSとDRSに対応。また、『F1 2011』では待望のセーフティカーも収録しており、前作『F1 2010』の単なる年度更新版ではなく、大幅にパワーアップしている。
話題のセーフティカーを体験
セーフティカーを出動させるには、難易度や設定を微調整する必要がある。今回はセーフティカー出動を実際に体験するため、無謀にもいきなり難易度「むずかしい」、レース距離「20%」の設定で挑戦した。
そしてレースを進めていると、お待ちかねのセーフティカー出動! 残念ながら、今回は4番手を走行していたことから、セーフティカーのすぐ後ろを走ることはできなかったが、セーフティカー出動中も非常にリアルな仕上がりになっている。
タイヤやブレーキを温めるため、いったん前のクルマとの車間距離を空けると、即座に無線で「前のマシンとの差をつめろ!(おそらくこんな言い回し。必死だったので…)」と怒られてしまう。F1ファンならご存じのように、セーフティカー出動中は前のクルマとの車間距離を空けすぎるとペナルティーを受ける。「本物のF1ドライバーもこんなことを注意されているのかなぁ」などと妄想しながら前のマシンを追いかけた。
すると、セーフティカーがピットへ戻るとの無線が。ここで一気にテンションも上がる。そう、レースの再開時は追い抜きのチャンス。前のマシンとの差をつめて、うまいタイミングで加速してホームストレートで並びかけ、1コーナーで一気に抜き去る。F1中継で見る、そんな走りを狙ったが、うまくいかず。なんせ難易度は「むずかしい」ですから…。しかし、レース再開時の何とも言えない「ドキドキ感」。これは、今までのゲームになかった新しい魅力だ。
KERSやDRSも再現
また、KERSやDRSを実際に使ってみて、「F1ドライバーはすごい!」とあらためて実感した。今回は、マレーシアGPの舞台になるセパンを走ってみたが、コースのレイアウトは覚えているので、「ここと、ここと、あそこでKERSを使おう」と頭では考えている。しかし、実際にコーナーを曲がっている最中はマシンを操ることに必死な状態。コーナーを立ち上がって、ある程度加速してから「あっ、KERS忘れてた…」となることも何度かあった。
DRSについては、F1中継と同じように「DRS」というボックスが表示されており、そのボックスが緑色に光るとDRS使用可能になる。まるで自分の走りが中継されているような、うれしい演出だ。
非常にリアルな操作感
そして、最も驚いたのはゲームらしくない点があったこと。高速コーナーなどで、タイヤのグリップ的にこれ以上は攻められないだろうという場面でも、ゲームだからアクセル全開で行っちゃえ! などという走りをしていると、スピンを連発することになる。コーナーでは、グリップの限界を探りながらアクセルをうまく操作しなければ、リアが滑り出してしまい、最終的にはスピンという結末が待っている。
ステアリングの操作にも同じことが言え、雑なステアリング操作はスピンにつながってしまう。しかし、このむずかしい操作をマスターして優勝、さらにはチャンピオンになることができれば、達成感は一段と大きなものになるだろう。
「操作がむずかしいのはちょっと…」という方もご安心を。難易度を低く設定すれば、コース上に最適なレーシングラインが出現し、どこでブレーキングを開始し、どこから加速をすればいいのかも分かるようになっている。また、コーナーが近づくとブレーキングを補助してくれるアシスト機能などもあるため、レースゲームに慣れていないファンも十分に楽しめる。
最後に、『F1 2011』では、2人のプレイヤーが協力プレイモードでチームメートとして戦う機能が追加されたほか、マルチプレイモードが強化されており、最大16人のプレイヤーに8人のAIドライバーを加え、全24台フルグリッドでの対戦プレイも可能となった。
そして、もちろん、今年に初開催されるインドGPのブッダ・インターナショナル・サーキットも収録。ちなみにこのサーキット、『F1 2011』で体験した限りでは、「抜ける」サーキットになっている。また、ラップ中盤に連続する高速コーナーは、うまくリズムをつかむ必要があり、攻略がむずかしいため、走っていてとても楽しいコース。10月末に行われるインドGP前に『F1 2011』を購入し、コースを覚えてから観戦すると、ひと味違った楽しみ方をできるだろう。
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