ヴァージン、KERS拒否の決断を説明

2011年02月09日(水)

ヴァージンは7日(月)に発表したばかりの新車MVR-02が、KERS(運動エネルギー回生システム)を搭載するようにデザインされてはいないことを認めた。

チーム・ロータスとヒスパニア・レーシング(HRT)とともに、2011年このKERSの恩恵を受けないチームは、ヴァージンを含めてわずか3チーム。

クルマをデザインした技術責任者のニック・ワースは、ヴァージンがほかに優先順位をおいた決断を擁護した。

7日(月)、新車がロンドンで発表された際、ワースは「KERSは非常に高価で重いことは確かだ。搭載することによってコンマ18秒の差が出るが、われわれは3秒後方にいるんだ」と語っている。

ドライバーのティモ・グロックも、ヴァージンが2011年トップチームを無理に追わない方針であることを認めた。

グロックは、「現実的に考えて、冬の間に3秒とか4秒も稼げるようにはならないけど、中団のチームに近づくことができればいいなって考えている」と話す。

ワースによると、チームが最も注目したのは信頼性と、2010年に問題だった油圧系だという。

またワースは、ヴァージンがコンピューターで、ロータス・ルノーGPのような急進的な排気口を前部に持ってくるスタイルを試したが、チームの最終的な見解として、より保守的な策を選択したと明かした。

「われわれは、彼ら(ロータス・ルノーGP)がなぜそのデザインにしているか理解している。財政的、人件費、技術的な面からそれを履行することは、彼らのようなチームには必要なことだ」

「われわれは自分たちの決断に満足している」とドイツメディアに語っている。

グロックはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように述べた。「ライバルたちと比べて、僕たちはそんな革新的な決断はできないよ」

さらにグロックは、今シーズン、燃料タンクが十分な大きさになることを認め苦笑した。

「僕たちが、再びそんなことにはならないよ(昨年、タンクが小さく決勝を走りきれないグランプリがあると言われていた)。今回、僕たちのタンクはデカすぎるからね!」

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